枠組みにとらわれない社食スタイル
毎日みんなで同じごはんを食べる
はてなの社食


小川たまか (おがわ・たまか)  プレスラボ取締役

1980年東京生まれ。編集プロダクション・プレスラボ取締役。ニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。経済誌やニュースサイトで企業取材、教育問題などを取材する一方、江戸文学も好き。Yahoo!個人でも執筆。Twitter:@ogawatam

社食に企業の想いあり

安くて気軽に利用できる、会社員の味方「社員食堂」。からだに優しい食材にこだわったり、自社製品を使用したメニューを提供したり、社食にはそれぞれの企業の工夫が凝らされている。その工夫は、自社の社員や社会全体に向けられたメッセージではないだろうか。社食を通じて表現したい企業の「想い」を紹介する。

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ランチに近い時間帯に来客がある場合は、社食を一緒に食べないか誘うことがあるという。確かに、こんなにおいしい社食なら、ちょっと自慢したくなる。南青山にある株式会社はてなの東京オフィスでは、毎日1人のシェフが30人ほどのスタッフの食事を手作りしている。

味付けの加減を決めるのは、
計算ではなく経験値

 1フロアに30人が机を並べる東京オフィス。窓からは根津美術館の庭を眺めることができ、徒歩5分ほどにある表参道の喧噪が嘘のように落ち着いた雰囲気だ。エンジニアを中心に起業した同社には電話がかかってくることも少ないといい、フロア内は快適な静けさが満ちている。

 この静寂がほんの少しだけ破られるのがランチ時。近所にあるビルの1室で作られた社食がワゴンで運ばれてくる。社員たちが待ちに待ったお昼ごはんだ。仕事が一区切りついた人から順に、ご飯やおかずをお皿に盛っていく。「今日のメニューは?」「○○さん、今日はご飯少な目ですね」といった声が聞こえてくる。

 少し時間を戻して、シェフがごはんを作る様子を覗いてみよう。はてな東京オフィスでは、2人のシェフが日替わりで料理を担当。取材した日の担当は、みやもとゆりさんだった。担当の日は、食材を用意してから10時30分頃に「出社」。ランチが始まる12時30分頃までの約2時間で30人分ほどの食事を手際よくつくる。

取材に答えながらも、手際よく料理をするみやもとさん

 もともとケータリングなどフード関係の仕事をしていたみやもとさんが、はてなの「まかないランチ」をつくることになったきっかけは、ご主人がはてなの前社長である近藤淳也氏(現在は会長に就任)のファンだったこと。はてなのサイトで募集を見たご主人から、この仕事、良さそうだよ」と勧められたのだという。

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「社食に企業の想いあり」

著者

小川たまか(おがわ・たまか)

プレスラボ取締役

1980年東京生まれ。編集プロダクション・プレスラボ取締役。ニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。経済誌やニュースサイトで企業取材、教育問題などを取材する一方、江戸文学も好き。Yahoo!個人でも執筆。Twitter:@ogawatam

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