女性8割だけど
「ボリューム重視」の理由は?
毎日2500食を提供 西武池袋本店の社食


小川たまか (おがわ・たまか)  プレスラボ取締役

1980年東京生まれ。編集プロダクション・プレスラボ取締役。ニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。経済誌やニュースサイトで企業取材、教育問題などを取材する一方、江戸文学も好き。Yahoo!個人でも執筆。Twitter:@ogawatam

社食に企業の想いあり

安くて気軽に利用できる、会社員の味方「社員食堂」。からだに優しい食材にこだわったり、自社製品を使用したメニューを提供したり、社食にはそれぞれの企業の工夫が凝らされている。その工夫は、自社の社員や社会全体に向けられたメッセージではないだろうか。社食を通じて表現したい企業の「想い」を紹介する。

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西武池袋本店の年間来客数は約7,000万人。アルバイトも含めると、常時8,000人以上が働いているという。これまで取材した社食との大きな違いは、異なる店舗に所属するスタッフたちが集まること、そして女性の割合が圧倒的に多いことだ。華やかなデパートの裏側を支える社食の秘密とは?

目移りして困るほど! 
豊富なメニューとバイキング

 西武池袋本店の裏側にある従業員入口。入口の近くにある従業員専用の階段は横幅が3メートルほどもあった。この階段ひとつとっても、勤務する従業員の多さが想像できる。

植物工場で育った野菜は、バイキングのサラダに使われる

 厳重なチェックを受け、従業員用通路を使って社員食堂へ。食堂の入口には西武と同じくセブン&アイ・ホールティングスグループのセブン‐イレブンがあり、昼時には行列ができるのだそう。同じく入口には、2坪ほどのスペースに「植物工場」が。3年ほど前からの取り組みで、水耕栽培でモロヘイヤ・ハツカダイコン・リーフレタス・コマツナなどをつくり、バイキングのサラダに使用する。種を蒔いてから2~4週間ほどで収穫できるそうだ。

 社員食堂の営業時間は11時30分~16時30分。通常の社食と変わらないが、混む時間帯は13時~15時にかけて。営業が10時からなので、オープンから勤務するスタッフでも13時を過ぎてから昼食に入ることが多い。

 食堂の席数は600席、1日に2,500食が販売されるという大型社員食堂だけに、メニュー数は豊富。配膳スペースの中央にバイキングコーナーがあり、その周囲を、寿司、パスタ・ピザ、丼・カレー、麺類、中華、セットメニューA、B、蒸しセイロコーナー、その場で調理を行なうイベントコーナーが囲む。バイキングコーナーだけでもデザートを含め20種類ほどのおかずを選ぶことができる。

人気メニューの『鶏の唐揚 黒酢ソース』 (483円・税込)。バイキングでサラダもつけてさらに彩豊かに

 目移りして困ったが、筆者はバイキング(1g=1.26円)を利用、編集担当のKさんは人気メニューだという「鶏の唐揚 黒酢ソース」(483円)にした。

 食堂の様子を見ると、7~8割が女性。それぞれの制服に身を包んだ女性たちがテーブルを囲んでいる。女性が多いのに、カロリーの高い「鶏の唐揚」が人気メニュー? それだけではない。天丼を出したときには、通常100~150食売れれば人気メニューのところ、300食以上出たという。ご飯は大・中・小を選べ、小でも女性には十分な量だが、最も出るのは「中」。この理由は?

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「社食に企業の想いあり」

著者

小川たまか(おがわ・たまか)

プレスラボ取締役

1980年東京生まれ。編集プロダクション・プレスラボ取締役。ニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。経済誌やニュースサイトで企業取材、教育問題などを取材する一方、江戸文学も好き。Yahoo!個人でも執筆。Twitter:@ogawatam

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