日本製を愛するインド人起業家
魂のものづくりに期待

パンカジ・ガルグ(アイ・ティ・イー代表取締役社長)


Wedge編集部

WEDGE REPORT

ビジネスの現場で日々発生しているファクトを、時間軸の長い視点で深く掘り下げて、日本の本質に迫る「WEDGE REPORT」。「現象の羅列」や「安易なランキング」ではなく、個別現象の根底にある流れとは何か、問題の根本はどこにあるのかを読み解きます。

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パンカジ・ガルグ(アイ・ティ・イー代表取締役社長) インドの国立大学で、コンピュータサイエンスを学ぶ。1988年に、神戸製鋼所のエンジニアとして来日。安川電機やインテルなどを経て、2007年に東京で起業。米国フォックスビジネススクールMBA。49歳。

 無電源でも最長160時間、任意の温度を保つ温度記憶保冷剤「アイスバッテリー」を開発し、医薬品や生鮮食品などの定温物流に革命を起こすアイ・ティ・イー(東京都千代田区)。インド人社長のパンカジ・ガルグさん(49)は、日本のものづくりに憧れて1988年に神戸製鋼所のエンジニアとして来日した。

 「メイド・イン・ジャパンは、世界一ですよ。子供の頃からものづくりが好きだったので、日本に来ました。日本は、戦争で大変な目に遭ったのに、ものすごい努力で立ち上がり、経済大国になった。インド人は、そうした日本人の精神性を尊敬しています」

 インテル時代に取り組んだ半導体の冷却技術に「アイスバッテリー」のヒントを得て、2007年に起業したガルグさん。ビジネスの拠点を東京に置いたのは、東京の町工場での生産を望んだからだった。

 「日本の技術者は、完璧主義で細かいところまでこだわる。だから、欠陥が少なく長持ちするので、親から子へ代々、ものを大切にする習慣が日本にはあった」と信頼を寄せる。今でも26年前の来日時に買ったソニーのラジオを愛用し、スポーツ中継を聴いているという。

 しかし、最近の日本のものづくりには不満もある。

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