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2014年12月23日

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田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 今年のウルグアイの稲作地帯は、雨が多く田んぼが乾かないため、作業が大幅に遅れています。昨年は春先(ウルグアイの春は9月、10月)に雨が少なく、稲の作付けのための水が足りずに困っていたのですが、今年は全く逆の問題に悩まされています。

 10月初旬から今年の作付け準備を始めるため、ウルグアイに入りました。しかし、田んぼの乾くのを待ちながら、精米工場での作業やコメ輸出関連の作業を主にすることになりました。

 この雨の影響でウルグアイでは作付けできない品種がでてきました。今までブラジル向けの良質米として生産して輸出をしていた「晩生中粒種」です。

 稲が育ち実るまでに日数が長くかかる品種のため、早く種をまかないと収穫量が極端に減少するため、生産者にとっては積極的に取り組めない品種です。10月も末になり安全な種まき時期を過ぎてしまい、今年は作付面積が激減する見込みです。

ブラジルのコメ消費事情

ブラジルのスーパーのコメ売り場(上)と、ブラジルの白米に黒豆と肉の煮込んだスープをかけて食べる料理(下) (ICHIRO TAMAKI)

 ウルグアイ産米の大きな輸出先であるブラジルでは、1155万トンのモミ生産(2012年FAO資料)、白米ベース換算では約700万トンになりますが、ブラジル国内での白米年間消費量は約800万トンあり、毎年50~100万トンの白米を輸入して、国内需要をまかなっています。人口が約2億人いるブラジルの一人当たりの平均年間消費量は40キロです。

 ブラジルでは、煮た粘りのない長粒種の白米を大きな皿に盛り、黒豆と肉を煮込んだフェイジョアーダ(ブラジルの代表的な料理)をかけて食べるのが一般的なコメの食べ方です。これに加えてメイン料理として肉料理を食べるため、ついつい体重を気にしないといけない状態になってしまいます。

 ブラジルのサンパウロでは日系の方々が多く、日本食レストランも多くあります。日本と同じご飯として食べることのできる店が多くあり、日系人以外のお客さんも増えています。寿司ブームはブラジルでも広がっていますが、実際に消費されているのは「現地化した巻き寿司」などで、ブラジル産長粒種など、寿司には通常使わない種類のコメもその価格の安さから使われています。

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