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2014年9月8日

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田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 昨年末、日本食(和食)が日本人の伝統的な食文化としてユネスコの無形文化遺産に登録されました。海外でも人気の高まっている日本食ですが、最も有名な料理といえば、やはり寿司でしょう。

 寿司を食べる時、マグロなどのネタ(魚介類)に注目しがちですが、シャリ(酢飯)にこだわるのも粋な食べ方です。最近は、ネタにこだわっても、シャリには無頓着な寿司店が増えているように思いますが、海外にはシャリにこだわっている寿司シェフもいます。

 ミシュランガイドから2年連続で星を獲得した米国・ロサンゼルスの有名寿司シェフは「寿司(の評価)はシャリが7割」と言い切ります。

 コメは常温の水よりも冷たい水に浸した方が、約10%多く水を吸い込むという研究結果があるように、彼は、コメをよく研いだ後、水に浸し、冷蔵庫で1時間ほど寝かせてから炊飯しています。そして、水を十分に吸わせたコメは、粒の中心まで均一に炊き上がり、硬さにムラが出ません。これがプロの炊き方です。

寿司向け米を海外へ

 ところで、寿司によく合うコメというのは、どのようなコメなのでしょうか。

 酢がよく馴染んで、口に入れた時にほぐれやすいように、粘りが少なく、やや硬めで滑らかに炊き上がるコメが適していると言われます。そのため、粘りや味の強いコシヒカリよりも、粘りが少なく淡白なササニシキなどが好まれるようです。

 寿司店によっては、古米を混ぜて粘りを和らげる店もあるようですが、実は日本には、寿司向けの「笑みの絆」というコメがあります。農研機構の北陸研究センター(新潟県上越市)が、最初の交配から9年の歳月をかけて開発し、2011年に農林水産省に品種登録の出願をした新しいコメです。

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