world rice

2015年5月4日

»著者プロフィール
閉じる

田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 今年1月下旬日本の新聞に、「米国産のコメ輸入特別枠 TPP交渉で検討 最大で年5万トン」(1月31日付朝日新聞朝刊)との記事がありました。

 年明けからカリフォルニアのコメ業界の動きとしていくつかの情報が入ってきています。一つは日本のコメ価格の現状と、近い将来の価格予測の問い合わせです。具体的には「カリフォルニア産コシヒカリと、日本国内産米との、日本市場での競争力」についてです。

カリフォルニアの水田とモミの乾燥施設(ICHIRO TAMAKI)

 今年もカリフォルニアは2月末になって、水不足の不安が大きくなってきました。水不足になれば、コメの作付面積も減少するため、少ない面積で利益を出すために高く販売できるコシヒカリを選択する生産者もいます。反収はカリフォルニア中粒種より低いものの、現在の販売単価は非常に高いため、低反収と白米製品への歩留まりが低いという2つのリスクを抱えながらも、大きな利益を期待した動きです。しかし、「コシヒカリ」という名前でも、他のコメと比較して価格差が大きすぎては、市場からそっぽを向かれます。

 そしてもう一つ、精米工場増設工事の噂があります。良質米の精米と出荷を行っている精米工場が、設備を倍増するというものです。これもタイミングよく聞こえてきた話です。主食用として日本で販売できるコメは、良質米であり短粒種がベストとすぐに思いつきます。数万トン(5万トン)の日本向け需要が発生すれば、それに対応できる精米設備が必要となります。

 今のカリフォルニアの精米工場では、日本の消費者が納得する品質の製品を作れない可能性もあるため、生産規模を大きくしながら、日本の主食用米市場に定着するコメの精米を行うプラントの増設が必要です。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る