世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年8月10日

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 米ジェームスタウン財団のマティス研究員が、National Interest誌ウェブサイトに7月6日付で掲載された論説にて、最近の中国のサイバー攻撃等の活発化について解説し、中国はインテリジェンス政策において、リスク回避からリスク許容へと態度を変えた、と論じています。

画像:iStock

 すなわち、2000年代のどこかの時点で、中国はインテリジェンス政策において、リスク回避からリスク許容へと態度を変え、特にサイバー空間において、より積極的に活動するようになった。

 中国の方向転換は、二つの意味で注目すべきである。一つは、中国の表面的な協調姿勢にもかかわらず、インテリジェンス活動の積極化は、中国が対立と競争を想定している点である。二つ目は、中国ウォッチャーの多くが、中国のサイバー空間での活動と国家のインテリジェンスおよび安全保障部門の動きとを結びつけて来なかった点にある。

 1985年、中国情報部門の職員が米国に亡命した事件を契機として、鄧小平は外交部の主張を容れ、改革開放政策に悪影響が及ぶとの理由で、海外でのインテリジェンス活動に制限を加えた。だが2010年に、スウェーデンにおいて中国の諜報活動が発覚した。おそらくその前に、中国は対外インテリジェンス活動の制限を撤廃したように見受けられる。近年に至り、アメリカなどの政府関係ネットワークへの侵入事件と中国の関連が頻繁に指摘されている。

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