WEDGE REPORT

2015年10月19日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 共和党の大統領候補者指名がドナルド・トランプ氏の存在により注目されている一方、民主党はこれまでヒラリー・クリントン氏の独走、と言われてきた。しかしここに来て注目を集めているのが、バーニー・サンダース上院議員(74)だ。

バーニー・サンダース氏(画像:Getty Images News)

 サンダース氏はもともと無所属で自らを「極左勢力」と呼ぶ。その経歴は誠にユニークで、名門シカゴ大学を政治学専攻で卒業したものの、ユダヤ系ポーランド人である自らのルーツを求めてイスラエルに渡り、キブツで生活。米国に戻ってからは大工、映像制作などを行っていた。

 1981年にバーモント州バーリントンの市長に選出されると、社会主義的な手腕を発揮し、「低価格住宅」「累進課税」「環境保護」「保育所の整備」「女性の権利拡大」など次々と革新的な政策を実施、バーリントン市は「最も住みやすい街」ベスト10に選ばれるまでに注目された。

 上院議員になってからもその姿勢は同じで、「ミドルクラスの崩壊」「米国人の格差」と戦う政治家として名を挙げた。

 昨年7月時点では、民主党の「大統領候補として出馬の可能性のある人々の支持率」調査で、ヒラリー・クリントン氏が64.4%、続いて副大統領のジョー・バイデン氏が10.6%に対し、サンダース支持はわずか0.9%だった。ところが今年9月には、ヒラリー支持44%に対しサンダース25%、と急激に人気を伸ばしている。

 10月13日に行われた民主党の大統領候補討論会では、多くのメディアが「サンダースの勝利」と報じた。その理由は、相次ぐ学校などでの銃乱射事件を受け、ヒラリー氏は銃規制の重要性を訴えたが、これはサンダース氏がこれまで継続的に続けてきた銃所持反対運動から見れば付け焼刃に見えたこと。

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