WEDGE REPORT

2015年12月21日

 インドネシアの新幹線工事の建設は中国に敗れたが、首都ジャカルタの地下鉄(MRT)の建設で日本のゼネコンが存在感を示している。世界で最悪とも言われるジャカルタの交通渋滞解消の切り札として、日本の資金、技術協力でスタートした地下鉄工事が2019年の開業に向けて本格化している。しかし、今後はインフラ案件を受注するためには韓国、中国勢などとの厳しい価格競争が予想されている。

日本車が断トツ

渋滞の激しいジャカルタ市内

 ジャカルタの交通渋滞は深刻だ。通勤時間帯ともなると、車線は自動車とバイクで大混雑となり、30分で行けるところが2時間以上も掛かったりする。鉄道などの公共交通網が十分に発達していないため、移動手段は車とバイクが中心だ。今年の自動車販売台数は約110万台でASEAN(東南アジア諸国連合)の中ではタイに次ぐ市場に成長している。内訳を見ると90%以上が日本ブランド。トップはトヨタで30%以上のシェア、続いてはダイハツ、スズキの順で日本以外のブランドはほとんどない。しかし、ハイブリッド車などいわゆるエコカーはまったく見かけない。環境対策は二の次のようだ。そのせいもあって、車の排気ガスなどによる空気の汚染度合いも観測していないからデータがないようだが、かなり悪い印象だった。

 世界4位の人口2億4000万人のインドネシアは、若者の人口が多く中産階級が増えることにより自動車の所有台数がさらに増えるのは確実で、交通渋滞は一層悪化する可能性が大きい。その対策として大きな期待を集めているのが地下鉄だ。

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