中国市場での戦い方
日産、ホンダ両社総経理に聞く


中西 享 (なかにし・とおる)  経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。1972年共同通信社に入社、経済分野を取材し編集委員などを経て2010年に退職し、現在は経済ジャーナリスト。

WEDGE REPORT

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2015年の中国自動車は伸び率こそ下がったものの、2460万台と7年連続で世界一の市場となった。もはや日系自動車メーカーには欠かすことのできないこの世界最大の市場でどう戦うのか? 広州現地ルポ『中国市場シェア奪還へ VWに挑む日産、ホンダ』に続き、日産、ホンダのトップインタビューをお送りする。

100万台プレーヤーに到達
打越晋・東風日産乗用車公司総経理

 「東風日産として昨年は初めて100万台以上の乗用車を販売、VWの合弁2社、上海GM、北京現代に続いて100万台プレーヤーになることができた。今年は新車の発売も予定しており、さらに伸ばせるのではないか。部品の現地調達率は95%を超えており、さらなるコスト低減に努めていく」という。

打越 晋 東風日産乗用車公司総経理

 販売戦略としては「北京、上海など大都市では欧米やほかの日系が先行していたので、南から西の地域の中小都市を重視する 戦略を取ってきた。この地方はポテンシャルが高いので販売を伸ばしたい」。

 12年に発売した主力車種の『シルフィ』が、昨年は月間で2回セダンセグメントで首位を記録した。「コツコツと口コミを積み上げてきた結果だ」。VWについては「ユーザーに対して車の安全性などを分かりやすく説明するのが上手だ。排出ガス不祥事の影響は全くない。大変手強い」と話す。

小型SUV『キャシュカイ』

 環境対策車に関しては「今年から燃費規制が本格化してくるので、各メーカーはガソリン車の燃費を改善するだけでなく、EV、PHV など、新エネルギー車を投入せざるを得なくなるのではないか。ローカルメーカーもBYDや北京汽車などがEVにも力を入れてきている」としている。

 日系大手3社の中で日産が中国市場にかかるウエートが最も高い。それだけに日産グループとしては気になるところだが、打越総経理は「市場全体としては思い通りの方向に進んでおり、社長のゴーンも安心しているのではないか」と話す。

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中西 享(なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。1972年共同通信社に入社、経済分野を取材し編集委員などを経て2010年に退職し、現在は経済ジャーナリスト。

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