世界の記述

2016年2月3日

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水谷竹秀 (みずたに・たけひで)

ノンフィクションライター

1975年三重県桑名市生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業、カメラマンや新聞記者を経てフリーに。2011年『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』(集英社)で開高健ノンフィクション賞受賞。近著に『脱出老人』

 フィリピン人元従軍慰安婦と支援者ら数百人は1月27日午前、マニラ首都圏にある大統領府近くで抗議集会を開き、慰安婦問題の解決を求めて訪比中の天皇に訴えた。

訪比した天皇に向け、抗議の声を上げるフィリピン人元従軍慰安婦とその支援者ら

 炎天下の中、集まった元慰安婦は6人。日本政府に対し①公式謝罪②歴史事実の認定③補償の3点を要求した。85歳の元慰安婦、ナルシサ・クラベリアさんは「天皇よ! あなたの国の首相に問題解決に向けて話をして欲しい。我々の正義が回復するように」とマイク片手に語り、身振り手振りで訴えた。そして大統領府で天皇と会見中のアキノ大統領に対しても、天皇に働きかけるよう呼び掛けた。

 昨年末に世論を騒がせた日韓の元慰安婦問題の「最終解決」を受け、アキノ大統領は先に、天皇の訪比に合わせて問題提起する可能性を示唆した。このため比国内で元慰安婦問題解決に向けた機運が高まっていた。 

 元慰安婦のフェリシダッド・デロスレイエスさん(87)も「天皇は目を覚ませ! 日本政府は果たすべき責任があるのに寝たふりをして耳を貸そうとしない。今までずっと闘い続けてきたが、一度たりとも正義は回復されていない」と声を振り絞った。

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