地域再生のキーワード

2016年6月11日

»著者プロフィール
閉じる

磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

 仕事を作り、身の回りの必要なものを用意するという自立の精神。そんな思いを持った人たちが「エネルギーの地産地消」に取り組み、仕事の少ない田舎でも自活する術を見出している。

岐阜県郡上市石徹白(いとしろ)
明治時代まではどこの藩にも属さず自治が行われてきた。昭和33年に福井県から岐阜県に編入した。現在人口270人。

 集落のほぼ全戸、約100世帯が出資する水力発電所が今年6月1日に稼働する。岐阜県中央部の郡上八幡からさらに車で1時間ほど。福井県側に峠を越えた山奥にある石徹白(いとしろ)という集落での話だ。

 石徹白は、霊峰白山への登山口に当たり、景行天皇12年(西暦82年)に創建されたと伝わる白山中居神社が鎮座する。上古から続く長い歴史を持つ集落だが、いま消滅の危機に直面している。1960年ごろに1000人を超えていた人口は減少を続け、現在270人あまり。何とかこれに歯止めをかけようと始めたのが、豊富な農業用水を活用した小水力発電だった。

 発電した電力はすべて北陸電力に売電。集落で使う電力を上回る総発電量になる。計算上の自給率は100%を超え、売電収入が入ってくることになる。その収入を集落の活性化に役立てようというわけだ。

 集落の高台を流れる1号用水の水を谷間の朝日添(わさびそ)川に導水管で落とし、途中に設置した発電機の水車を回す。落差110メートルを利用し、最大116キロワット時の発電を行う計画だ。

冬でも水量の多い朝日添川

関連記事

新着記事

»もっと見る