世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年6月13日

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 オバマ大統領の広島訪問が核軍縮につながるとか、核不拡散の強化になるといった効果はないでしょう。しかし、核兵器の使用に伴う惨事にスポットライトが当たることにより、核は使用してはいけないとの意識が強化されることはいいことであると思います。

 オバマの広島訪問の最も意義のある点は、日米間に原爆の使用について存在する認識ギャップ(昨年のピューの世論調査で、米では正当とする人56%、日本では正当でないとする人79%)が相当埋まることで、日米関係が強化されることにあります。

 この論説はオバマの広島訪問とセットで安倍総理の真珠湾訪問を推奨したものです。理由づけには異論もありますが、発想の基本については、賛成できます。

謝罪を求めるとか強要するとかは品のないこと

 米国人は、広島、長崎の話に対しては、真珠湾の不意打ちを想起させてくる場合が多くあります。日米関係が戦争の痛手から強固な同盟になったことを示す意味で、安倍総理の真珠湾訪問を真剣に考えたらいいと思います。日米関係の強化になるからです。

 日本人の中には、軍事目標を攻撃した真珠湾と文民攻撃をした広島、長崎は違うとの意見が強く、それはそれで正しいです。しかし、広島、真珠湾はともに太平洋戦争のシンボルの面があり、同列に扱うのではありませんが、日本側も反省すべき点は素直に反省したらよく、それは日米関係に良い影響を与えるでしょう。

 米国は、また、今度は東京などへの無差別爆撃(実行したルメイ将軍自身、戦争犯罪だったと言っている)への反省も示せばよいでしょう。ただし、謝罪を求めるとか強要するとかは品のないことです。相互にこういう行動を交換していくことで、日米同盟は感情面で強化されることになります。

  
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