田部康喜のTV読本

2016年6月25日

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田部康喜 (たべ・こうき)

東日本国際大学客員教授

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。「いま、ここ」を真剣に生きていたら、そんな言葉など出てこない。

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 ベストセラー「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健著)は、哲人と青年の問答の形式で、アルフレッド・アドラーの心理学を紹介する。人生は因果律に支配されている、線形に過去から未来に向かっているのではない、と冒頭のように哲人は説く。

 現代人は、仕事や人間関係によってストレスにさらされている。NHKスペシャル「キラーストレス」シリーズ(6月18日、19日)は、ストレスが死に至る病を発症させるプロセスと、ストレスに対処する方法について、最新の臨床心理学、脳科学などの分野で進んでいる、ストレスは対処できるという「意識革命」を取り上げた。

 「嫌われる勇気」の一説を冒頭にあげたのは、番組の核心であるストレスに対処する科学的な方法が、アドラー心理学が唱える幸福になるために、「いま、ここ」を生きるという視点と一致しているからである。

 ストレスが、ガンや心筋梗塞、脳梗塞などの身体的な病や、うつ病などのこころの病を発症するプロセスについては後回しにして、そうした死に至る病にかからない方法を番組から紹介していきたい。

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