NO WOMEN NO FUTURE 女性が拓く新時代

2016年9月29日

 保育所でも託児所でもない新業態を生み出し、働くママの支持を集めるママスクエア。「保険料を半分にして子育て世代を応援したい」との思いでライフネット生命保険を起業した出口治明会長が六本木ヒルズ内のオフィスを訪れ、女性活躍のカギを聞いた。

 

 出口 ママスクエアは、育児中のママたちが子どもの傍で安心して働けるという「保育スペース付きオフィス」を運営されているが、このビジネスを始めたきっかけを教えていただきたい。

 藤代 もともとカフェと保育スペースがセットになった「親子カフェ」という業態を展開していたが、子育て中のママたちに非常に好評だった。そこで、今度はオフィスと保育スペースをセットにした業態はどうかと思った。ママたちも保育所に子どもを預けなくても働けるし、企業の人手不足も解消できるので、双方の課題を解決できると考えた。ママたちが遠くの仕事場に行くのではなく、仕事場をママたちのところにもってくる、という発想だ。

 オフィスでは、窓の向こうに子どもの姿を見ることができるので、既存の保育所でも託児所でもない新たな業態ということになる。保育士などが常駐しているが、保育料は無料だ。

出口治明 (Haruaki Deguchi)
ライフネット生命保険代表取締役会長。1948年生まれ。京都大学法学部卒業後、日本生命保険入社。ロンドン現地法人社長などを経て、ライフネット生命保険創業。近著に『世界一子どもを育てやすい国にしよう』(共著、ウェッジ)。

 出口 実際に事業を始めてみて、どのような反応があったか?

 藤代 子どもの様子を見ながら仕事ができるという求人情報を出したところ、50人の募集に対し300人以上の応募があり、働きたくても働けないママたちのニーズが想像以上で驚いた。面接に来たあるママからは、涙を流しながら「面接していただき本当にありがとうございます」と感謝された。他の企業では小さな子どもがいると面接さえしてもらえない現状だと聞き、育児で退職した女性が再就職することが難しい境遇にあることを痛感した。

 応募者の中には、大手企業での豊富な経理経験があるなど優秀な方も多く、仕事に対する姿勢も真摯だ。育児中というだけで面接にすら進めないという状況では、企業にとっても多くの機会損失が生じているはずだ。今後も働く意欲のあるママたちの雇用を創出できるよう、様々な展開を考えている。今は5店舗合計で、約450人のママたちが働いている。

ママスクエアの一角。オフィスとガラス一枚隔てて、保育士が常駐する保育スペースがあるという形態は、従来の保育所や託児所とは一線を画す、新業態だ

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る