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2017年1月12日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 昨年のCESで自動運転によるパーキングのデモを行ったBMWが、今年はさらに進化した自動運転のあり方を見せた。実際に高速道路上での自動運転のテストドライブを提供したのだ。まず、BMWは「自動運転はすでに多くのメーカーが開発を行っているもので、あえてどのようにそれを行うのかという技術面での説明は省く」とし、「いかにして自動運転が人々の生活の中に組み込まれるのか」を見せる、という姿勢をとった。

BMWの自動運転カー

 テストドライブはまずBMWブース内のスクリーンから始まる。窓がスクリーンの役目を果たし、今日のスケジュールを示す。(余談だが昨年スクリーンの役目を果たしていたのは玄関の鏡という設定だった)朝起きて窓の外の景色を眺めながら、1日のスケジュールを点検する、という内容だ。

 そこでは「祖母の誕生日があり、弟と待ち合わせてプレゼントを届ける。その後、夜は友人と食事」というスケジュールが定められている。そこでいよいよテストドライブの開始だ。予定に従い、車にはすでにナビゲーションに祖母の家が設定されている。その前に弟との待ち合わせ場所も設定済みだ。

 無事に弟と合流し、高速道路に入ると、自動運転が開始される。切り替えは簡単で、ハンドルにある自動運転ボタンを押すだけ。そこでハンドルから手を離し、アクセルペダルから足も外す。車は勝手に高速道路を走り続ける。

 車は自動的に前の車との車間距離を一定に保ち、前の車がスピードを緩めればこちらも速度を落とす。前の車がスピードを上げれば、制限速度内でこちらもスピードアップを果たす。レーンの中央をまっすぐに走り、安定性にも優れている。

 しかし自動運転で車が勝手に走ってくれる、という事実そのものはすでに驚きに値しない。それをテストドライブとして一般に提供するかどうかは別として、ここまでは多くのメーカーが実現していることだからだ。BMWでは「自動運転によって運転の必要のなくなった車内での過ごし方」に焦点を当てている。

 例えば、自動運転システムとコネクトしたタブレットで映画を見ることができる。車はすべての部分がシステムによって制御されており、映画を選ぶと車内の設定が自動的に映画モードになる。すなわちサンルーフは閉じ、窓にはスクリーンが降りて車内が暗くなり、映像を見やすい環境になる。今回自動運転のテストドライブに選ばれたのはBMW5シリーズのEVで、窓のスクリーンが自動的に降りる機能はなかったが、7シリーズでは提供されているという。

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