定年バックパッカー海外放浪記

2017年6月11日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

満員御礼の日曜礼拝、第一洗礼教会

 4月17日(日)。オクラホマ州の中心都市オクラホマシティーから数時間の距離にあるWhetherfordは閑静な田舎町だ。走っていると教会の建物が見えてきた。第一洗礼教会(First Baptist Church)で広い駐車場が満杯となっている。日曜礼拝の時間帯なので信者が集まっているようだ。

田舎町ウェザーフォードの教会の全景

 11月の大統領選挙に向けて予備選の真最中である。共和党保守派の牙城はプロテスタント系教会に通う熱心な信者であると聞いていたので共和党保守派とはどんな人たちか覗き見しようと野次馬根性で立ち寄ることにした。教会の建物は外見上からは分かり難いが内部に入るとかなり広い。内部にはロビー、会議室、食堂、託児室などが並んでいる。

コンサートホールのような集会所では

第一洗礼教会の正面入り口

 中央にはコンサートホールのような1500人くらい収容できる大きな集会場があり客席は満席である。アリーナや古代ギリシア・ローマの劇場のように中央の舞台を囲んで半円状に座席が設けられている。舞台の後方に十字架が安置されている以外はコンサートホールと規模も設備も変わらない。舞台の上方、左右にモニターがあり舞台の様子を拡大して映し出している。音響・照明もコンサートホールや劇場と同様に最新鋭の機材が完備。

教会の集会ホールはコンサートホールのようだ

 舞台では高校生の管弦楽団による演奏が終わったばかり。会衆(congregation)が大きな拍手で壇上の高校生に拍手を送っている。会衆は老若男女子供いろいろである。町の大半の住人が家族で参集しているのだろう。高校生や若者が多いことが意外であった。中にはジーンズにシャツという人間もいるが大半はこぎれいで多少改まった服装をしている。

集会ホールはいわゆる礼拝堂のはずだが正面の壇上後方にはお馴染みの磔されたキリスト像は見当たらない

 背広を着た30代半ばくらいのスマートな青年がマイクを持って登場。拍手が一斉に鳴り響く。青年は神様とか愛とか信仰の大切さを説いているようだが牧師なのであろうか。カトリックの司祭のような式服を来ていないので分からない。これがプロテスタント教会の流儀なのか。
青年の話しぶりは滑舌がよく明るく朗々と聴衆に語りかける。身振り手振りを交え表情も豊かである。時には聴衆に問題を問いかけているようだ。しばしば聴衆は拍手したり笑ったりどよめいたりして熱狂的に反応する。

欧州の教会離れ、日曜礼拝は閑散

 過去3年間海外を歩いてヨーロッパの若者の教会離れが急速に進行しているのを見てきた。地中海島巡りやサンチアゴ巡礼で見聞したのは南欧のカトリック教会では教会に集まる信者が激減しているという事実だ。

 ヨーロッパでは教会に毎週通うような若者はサンチアゴ巡礼で出会った二人を除いて皆無であった。日本人とお寺の関係と同じような状況だろう。南イタリアのアマルフィー海岸ではサレルノ、アマルフィーなど町ごとに立派な大聖堂があるが日曜礼拝では最前列に数十人くらいのお年寄りが座っているだけで閑散としていた。Whetherfordの日曜礼拝の会衆の熱狂はヨーロッパの現状とは真逆の世界だ。

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