その時、レールは300の破片に砕け散った!!
2000年10月17日、ロンドン発リーズ行きの列車がハットフィールド付近でひび割れたレールを通過したとき、9両の客車のうち7両が脱線。食堂車が電柱に激突し、乗客4人が死亡した。
この大規模とは呼べない事故が、イギリスの輸送史と政治史に長く残る結果を招くとは、この時だれも想像できなかった――。
分割民営化された英国国鉄は、なぜ10年も経ずに破綻したのか。膨大な調査と資料の博捜により、その内幕を暴いたスリリングなドキュメント。小泉政権が進める道路・郵政民営化論議にも、他山の石となる警世の書。