仕事の失敗を実力に変えるメンタルトレーニング講座

2017年8月18日

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大儀見 浩介 (おおぎみ・こうすけ)

メンタルトレーニングコーチ

1979年、静岡県清水市生まれ。東海大学第一中学校サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大学一高では主将として鈴木啓太選手とプレー。東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング) を学ぶ。現在はスポーツ、ビジネス、教育、行政など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導。年間250本の講演活動を行う。12年、メンタルトレーニングを広く伝えるため株式会社「メンタリスタ」を立ち上げ、代表取締役に就任。静岡県スポーツ振興推進審議会委員。帝京平成大学非常勤講師。

集中力の正体とは?

 いきなりですが、質問です。あなたは「集中力」を高めたい時に何をしますか? 気合を入れる、目を閉じる、ガムを噛む、などでしょうか。その方法でいつでも、どこでも、誰といても、集中力を高めることができますか? その方法で、切れない集中力をつくり出すことができますか?

 少し疑問が生まれたかもしれませんね。

 集中力とは、簡単にいうと「ひとつのことに意識を持っていく」ことです。そして、「いますべきことに意識を集中させる力」のことです。

 集中力とは何かを知ることで、あなたも集中力を高め、いつでも、どこでも、誰といても集中することができるようになるはずです。

(Digital Vision./iStock)

集中力はライトである

 集中力とはライトのようなものです。では、また質問です。どんなライトだと思いますか。

 ①蛍光灯
 ②スポットライト
 ③フラッシュライト

 正解は、②のスポットライトです。一点だけを照らし出すスポットライトと集中力はよく似ています。スポットライトは一度にたくさんの場所を照らし出すことはできません。集中力も同じで、一度にたくさんの事柄に集中することはできません。言い換えれば、人は一つのことにしか集中できないのです。一度にたくさんのことをしようとすると、逆に混乱して集中できていない状態になってしまいます。このような状態を「過集中」といいます。

 スポーツや自転車の運転中は、一度にたくさんのことをしています。周りを見る、バランスをとる、ペダルをこぐ、ボールをける・つかむ…など。これらの動作は日々のトレーニングによって可能になるわけですが、そこに普段と違う考えや、動作、歓声、指示などが入り込むと気になってしまい、過集中の状態になります。スポットライトが動き回って、照らすべきことに焦点が定まらないのです。

 ビジネスマンでもこうしたことがあるでしょう。いくつもの仕事が重なってしまうと、一つひとつ片づけるつもりが、気が散って一つも手につかない。時間ばかりが過ぎていき、ますます焦ってしまう。

 さらに、広範囲をスポットライトで照らそうとすると、絞りがきかずに薄暗くなってしまいます。これは集中力が散漫になっている状態です。やる気も低下し、だらだらしているような状態がこれに当たります。これも、ビジネスマンの皆さんが何度も経験しているのではないでしょうか。

 「こんなこと、やってられるか!」「そのうちになんとかなるさ」。すっかりやる気ゼロです。無駄なことを考えたり、マイナスのイメージを持ったり、しなくていいこと、考えなくていいことを考えている状態が集中できていない状態です。

 スポットライトのように、照らすべき場所を明確にする。つまり今、取り組むべき目標や指標を明確にすることで、おのずと集中することができます。

集中力を高める5つの方法

 そうはいっても、どうすればいいんだと誰でも思うでしょう。やり方がわからないから苦労しているんだという声が聞こえてきます。集中力を高めるには、その瞬間、その時にすべきことを明確にして、迷いなく意識を向けることがポイントです。

 ここで、今の自分の呼吸を確認してみてください。どんな呼吸をしていますか? 次に、立って自分の重心がどこに乗っているか感じ取ってみてください。いかがでしょう? 今、何か考えていましたか? 

 仕事のことを考えたでしょうか。今日の晩御飯のことを考えましたか。きっとそんなこと考えなかったはずです。皆さんは呼吸と重心に意識を集中していたはずです。では、今すぐできる集中力を高める5つの方法をご紹介しましょう。

 ① 時計の中心をじっと見つめてください。人間は一点を見つめると集中することができます。
 ②目を閉じて、頭の中でゆっくりと10数えてください。目を閉じることで、リラックスしやすくなります。
 ③お腹の空気をスーと口から吐き出してから、ゆっくり深呼吸してみてください。さらにリラックスすることで、頭もすっきりし、集中力を高めることができるでしょう。

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