仕事の失敗を実力に変えるメンタルトレーニング講座

2017年2月4日

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大儀見 浩介 (おおぎみ・こうすけ)

メンタルトレーニングコーチ

1979年、静岡県清水市生まれ。東海大学第一中学校サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大学一高では主将として鈴木啓太選手とプレー。東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング) を学ぶ。現在はスポーツ、ビジネス、教育、行政など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導。年間250本の講演活動を行う。12年、メンタルトレーニングを広く伝えるため株式会社「メンタリスタ」を立ち上げ、代表取締役に就任。静岡県スポーツ振興推進審議会委員。帝京平成大学非常勤講師。

プラス思考って何?

 今回は基本的な心理的スキルである、プラス思考について紹介させていただきます。プラス思考はポジティブシンキングともいわれますが、いったいどんな思考なんでしょうか? 皆さんも、少し考えてください。

① プラス思考とは何か?
② どんな時にプラス思考になるか?
③ どうすればプラス思考をつくり出せるか?
④ そのプラス思考のつくり方で、何時でも、どこでも、誰とでもプラス思考をつくり出せるか?

(iStock)
 

 いかがでしょうか。ここにあげた質問に自分なりの答えを出してみましょう。

自分に都合よく解釈することがプラス思考ではない

 こんなエピソードがあります。あるオフィスに私が赴いた時です。私の顔を見るなり、「大儀見さん、どうにかしてください。私の部下なんですが、プラス思考ではあるんですが……ミスしてはプラス思考、ミスしてはプラス思考でミスを繰り返しては切り替えてばかりでまったく成長しません!(笑)」

 私も、思わず吹き出してしまいました。どうやら、このようなケースはよく見受けられるようです。現在、世間一般のプラス思考は、ややその解釈がずれているように思います。最近のプラス思考は、自分に都合のよい解釈であったり、ミスから目を背けることであったり、面倒くさいことからの逃避であったり、一瞬でも楽になろうとするすり替えに留まっているようです。

 当然このままでは、実力発揮や、成長を伴うプラス思考をつくり出し、自分らしい仕事や作業に磨きをかけていくことはできません。

 さて、皆さんは上記の4つの質問から、何か気付いたことはありますか?

切り替えること心は磨かれる

 プラス思考(ポジティブシンキング)とは、専門用語で積極的思考法といいます。

 つまり目標や課題、さらには自身の立てた仮説の検証に向かい、積極的な行動・作業、探求、研鑚などの思考、イメージを作っていくトレーニングです。どんな出来事も柔軟性をもって受け入れ、成長のきっかけやアドバイスととらえるために、心の窓を開くことです。

 対局の言葉として、マイナス思考(ネガティブシンキング)というものがあります。しかし私はこの言葉を対局的に用いないようにしています。また、できるだけ他人に対しても自分に対しても、口にしないよう心がけています。その理由は……人間の心は一人ひとり違うからです。指紋や表情と同じように一人ひとり違います。ですから、プラスかマイナスか、単純に2極化することはできないし、する必要もないのです。

 以前、あるサッカー選手とこんな会話をしました。

 「大儀見さん、今日は打てども打てども得点できず、ずっとマイナス思考でした……こんな時はどうしたらいいですか?」

 そこで私は伝えました。

 「OK、まず自分で考えてみよう! その前に……なぜ、マイナス思考という言葉を使うのか…どうしてマイナス思考という言葉を使って表現するのか? ここを考えてみよう。こんな表現はできないだろうか……。マイナス思考という言葉を使わずに……ポジティブなイメージが足りなかった。またはプラスの感情がちょっと低下した……と」

 人間だれしもプラスのイメージが足りずにミスをすることがあります。人生の中ではポジティブな感情が低下する出来事も起きてきます。失敗、挫折、別れ……。マイナス思考という言葉を使って、自分自身を自分で追い込んでしまったり、センチメンタルな雰囲気を作り出してしまったり、落ち込まなければならないムードを自ら生み出してしまうのはもったいないことです。プラスのイメージをつくり直すきっかけとして解釈したり、ポジティブな感情が低下していると気付き、自分なりのペースで少しずつ切り替えていこうと考えることこそ、まさに心が輝くような磨きをかける時間となっていくと考えます。

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