今月の旅指南

2010年10月2日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

 絵画に対する狂おしいまでの情熱と、常軌を逸した過激な行動から「炎の画家」と呼ばれたフィンセント・ファン・ゴッホ。その強烈な生き方ゆえに、まわりの人々から理解されることのないまま、自らの手で37歳の生涯を閉じた。絵描きを目指したのが27歳という遅いスタートだったため、画家人生はわずか10年。その間に1200枚もの名作を残したが、生前に売れた絵はたった1枚だけだったという。

フィンセント・ファン・ゴッホ
「灰色のフェルト帽の自画像」 
1887年 ファン・ゴッホ美術館 (フィンセント・ファン・ゴッホ財団)
©Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

 ゴッホの絵といえば、鮮烈な色彩と激しい筆のタッチが特徴だが、彼がどのようにしてこの独自の画風を生み出したのかはあまり知られていない。今回の展覧会では、ゴッホがオランダ時代に学んだ暗い色調から、フランスで出会った印象派の画家たちや日本の浮世絵に刺激を受け、“炎の画家”へと変身していく過程を紹介する。

 会場には、日本初公開作品を含むゴッホの油彩画36点と素描32点、芸術の都パリで出会ったモネ、ロートレック、スーラらの油彩画31点が並ぶ。また、ゴッホのアルル(フランス)時代の寝室を再現し、出品作「アルルの寝室」と見比べながら、ゴッホが空間をどのようにとらえ、絵画で表現したかを探る。

 亡くなって今年で120年。人々の心を捉え続けるゴッホ芸術の秘密に迫ってみたい。

 
 
 
 

ゴッホ展─こうして私はゴッホになった─
〈開催日〉2010年10月1日~12月20日
〈会場〉東京都港区・国立新美術館(東京メトロ乃木坂駅直結)
〈問〉03(5777)8600
  http://www.gogh-ten.jp/tokyo/

◆ 「ひととき」2010年10月号より

 

 

 

  


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