赤坂英一の野球丸

2017年11月1日

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 今年の日本シリーズ、最大の注目かつ議論の的となったのは、セ・リーグから史上初めて3位のチームが出場したことだろう。

(DoggieMonkey/iStock)

 DeNAがクライマックスシリーズ(CS)第1ステージで2位・阪神を、最終ステージで首位・広島を破ったとはいえ、143試合も戦ったレギュラーシーズンではその広島に14・5ゲーム差も突き放されていた。全国区の人気を誇るカープファンや一部マスコミの批判もあり、改めてポストシーズンゲームのあり方が論議されることになったのだ。

 現に、あるセ・リーグ関係者はこう言っている。

 「セの理事会では数年前から、CS最終ステージで優勝チームのアドバンテージを見直すべきだという意見が出ている。今年のように10ゲーム以上の差がついた場合、アドバンテージを現行の1勝から2勝にしてはどうか、と。そうすれば、現在よりもレギュラーシーズンの順位の権威や優位性が担保され、今年のように首位チームが一方的に敗退する可能性も低くなる、というわけです」

 もちろん、この改革案に反発している球団もある。首位のアドバンテージを2勝に増やせば、それだけ下位から日本シリーズに進出できる確率が低くなるからだ。毎年優勝争いができるほどの戦力に乏しい球団にとって、CSは〝敗者復活戦〟や〝弱者救済措置〟のようなもの。そんな各球団の利害をどのように調整するのか、解決するべき問題点は少なくない。

 もうひとつ、今年のセ・リーグように第1、最終の両ステージが野外球場で行われ、雨にたたられたらどうするのか。今年は甲子園で強行された第1ステージ2戦目でDeNAが阪神に勝ったものの、前代未聞の〝泥んこ野球〟が物議を醸した。ところが、マツダスタジアムの最終ステージ初戦が5回コールドで広島の勝ちとなると、今度は「甲子園ではやったのに」とDeNA側やファンの間から激しいブーイングが沸き起こっている。「試合を順延し、予備日にダブルヘッダーを行うべきではなかったか」という意見も聞かれたが、「セのアグリーメントにはダブルヘッダーは行わないと謳ってある」と、先のセ関係者はこう言っている。

 「ダブルヘッダーに関しては、これまで何度も議論と検討を重ねてきた。しかし、1日で2試合ぶんとなる入場券の準備や価格の設定をどうするのか、ダブルヘッダーに組み入れられる2試合のテレビ中継権料をどのぐらいに設定するのか、クリアしなければならない問題が多い。1試合ごとに入場者を入れ替えたり、中継テレビ局を変えたりということはまず不可能。それで、セはダブルヘッダーを行わないことに決まったのです」

 ただし、パ・リーグのアグリーメントには「ダブルヘッダーはやらない」とは明記されていない。両リーグでもう一度、柔軟な日程を組めるよう、話し合いはできないものか、と私のようにイチャモンばかりつけている部外者はつい考えてしまう。

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