そもそも人から子どもを作れと言われて作るほうがどうかしている。
高松市、子育ては「何とかなるでしょう」
ことあるごとに「いつになったら結婚するんだ」と言ってくる親はうざい。「親に孫の顔を早く見せてやれよ」と言う親戚は面倒くさい。
2017年の日本において、おおよそ20~30代の未婚や子なしの男女は、国と地方自治体からこれを言われ続けている状況である。理由はもちろん、子どもが生まれない国では経済がまわらないから。
「高松市健康福祉局こども未来部子育て支援課」が発行した、「『結婚から妊娠・出産・子育てまで』ハンドブック DESIGN my own LIFE」(http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/file/25866_L13_DESIGN_my_own_LIFE.pdf)が冷笑を浴びている。批判している人たちは、怒っているというよりも、呆れている。だから「炎上」というより、冷笑といった方が今回の印象に近い。
最もツッコミが入っている部分を紹介しよう。冊子の3ページ目で、結婚適齢期の男女が抱えていそうな想定質問と、その回答が箇条書きになっている。「子育て 経済的に余裕がなくなりそう…」についての回答が下記である。
「夫婦共働きでまじめに働けば何とかなるでしょう。子どもとの生活は贅沢しなくても豊かですから」
「自分の仕事、家族構成、景気など、数年後にどうなっているか分からないから、なんとかなるさという思いきりも必要」
「何とかなるでしょう」「豊かですから」「思いきりも必要」の後にそれぞれ絵文字でもつきそうなほどの能天気ぶりだ。うだうだ言わずに作れよ! なんとかなっからさあ! と高松市は言う。えっと、でも何とかいかなくなって生活保護申請したら窓口で渋い顔されるんですよね? 自己責任なんですよね?