今月の旅指南

2010年12月4日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

 パリ郊外の小さな村、ジヴェルニーは、印象派の画家、クロード・モネが晩年に移り住み、アトリエを構えて、「睡蓮」の連作を描いたことで知られる。

リチャード・ミラー 「水のある庭」
1910年頃 油彩・キャンヴァス テラ・アメリカ美術基金所蔵
Photography ©Terra Foundation for American Art, Chicago

 1883年、この地に定住したモネはジヴェルニーの自然に魅せられて、最初の数年間で風景を描き尽くしたといわれる。その後、「積みわら」の連作のような、年間を通して異なる時間や異なる季節が見せる表情を作品にしていく。さらに造園にも夢中になり、自分で造った池の睡蓮をテーマにした絵画で、壮大な叙情詩を創り上げていった。

 やがて、モネの名作によって村の名は世界に広く知られるようになり、噂を聞きつけた多くの画家――モネの友人であるボナールをはじめ、日本の児島虎次郎ら、19カ国を超す300人以上もの芸術家――がここを訪れるようになる。

 なかでも、印象派の作品を早くから受け入れていたアメリカ人画家の訪問者は多く、一時期は50人もの芸術家が定住していたという。

 今回の展覧会では、モネの名作のほか、彼の義理の娘ブランシュの作品、アメリカ印象派の画家たちの作品など、およそ75点を紹介。美しい風景に育まれた絵画を眺めていると、芸術家たちを惹きつけたフランスの小さな村を旅している気分になるだろう。

 
 
 
 

モネとジヴェルニーの画家たち
〈開催日〉2010年12月7日~2月17日
〈会場〉東京都渋谷区・Bunkamuraザ・ミュージアム(山手線渋谷駅下車)
〈問〉03(3477)9413
  http://www.bunkamura.co.jp/museum/index.html

◆ 「ひととき」2010年12月号より

 

 

 

 

 

 
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