今月の旅指南

2011年6月24日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 17世紀オランダを代表する画家フェルメール。現存する作品は三十数点と少ないが、世界中に愛好家は多く、日本もその例外ではない。

ヨハネス・フェルメール「手紙を読む青衣の女」
1663-64年頃 油彩・キャンヴァス
アムステルダム国立美術館所蔵
©Rijksmuseum, Amsterdam.
On loan from the City of Amsterdam
(A. van der Hoop Bequest)

 緻密な構図で知られるフェルメール作品の魅力の1つは、絵に込められた物語性。人物の背後の壁に掛かる絵画や地図、テーブルに置かれた日用品、数々の楽器など、さまざまな小道具を配することで、その場面のストーリーを暗示し、見るものの想像力をかきたてる。

 今回の展示のテーマは、17世紀のオランダにおける、さまざまなコミュニケーションの形。手紙を題材としたフェルメールの3つの作品「手紙を読む青衣の女」「手紙を書く女」「手紙を書く女と召使い」をはじめ、ピーテル・デ・ホーホ、ハブリエル・メツーなど、同時代のオランダの風俗画家による名作を展示。作品に描かれた人物の仕草や表情、あるいは家族の絆など、絵画に込められたメッセージを探るといった趣向が楽しめる。

 なかでも注目されるのが、日本初公開となる「手紙を読む青衣の女」だ。同作品は修復作業後初のお披露目となるだけに、描かれた往時のままによみがえった“フェルメール・ブルー”に目を奪われることだろう。

フェルメールからのラブレター展
〈開催日〉2011年6月25日~10月16日
〈会場〉京都市左京区・京都市美術館(東海道新幹線京都駅からバス)
〈問〉050(5542)8600
http://vermeer-message.com/

◆ 「ひととき」2011年7月号より

 

 

 

 

   

 
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