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2019年2月17日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 日本でもアニメのキャラクターなどへの「二次元萌え」で他人との恋愛に興味を示さない人、というのは一定数いる。しかし米国の大学教授らはこうしたデジタルのアバター、機械的なセックスマシンによるヴァーチャル恋愛、「デジタルセクシュアリティ」が人間同士の恋愛を超える日は近い、という論文を発表した。

(RyanKing999/Gettyimages)

 論文を書いたのはマニトバ大学研究員のニール・マッカーサー氏、ウィスコンシン大学教授マーキー・ツイストの両氏。マッカーサー氏はこうした傾向をホモセクシャル、バイセクシャルなどと同様に「デジセクシャル」と名付け、その定義として「デジセクシャルとはセックスロボットやバーチャルリアリティーのポルノのような没入型の体験を自らのセクシャル経験として捉え、人間のパートナーとの肉体的接触や親しい関係を求めない人々を指す」という。

 マッカーサー氏とツイスト氏は「セクシャリティの未来」をテーマに共同研究を続けてきた。その中で世界的に人間ではない、AIやバーチャルを駆使した技術と恋に落ちた、と考える人の増加に注目するようになった。例えばフランスでは自らデザインし、3Dプリンターでプリントしたロボットとの「婚約」を発表した女性が登場したし、中国では自ら制作したロボットワイフと結婚式を挙げたエンジニアの男性が話題となった。

 ツイスト氏は現代のテクノロジーにより、「思いのままに快感を得られる装置が作られるようになったこと、AIにより常に自分の望む返答をしてくれるボットなどが生まれたことなどで現実の人間関係に興味を示さなくなった人が増加している」という。

 実際、今年1月にラスベガスで開催されたCESでは女性エンジニアチームが「女性が簡単にオーガズムを得られるセックストイ」なるものを発明、当初「ニューテクノロジー・アワード」のひとつに選ばれたもののその後取り消しとなり、女性チームが抗議する、という一幕が見られた。

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