今月の旅指南

2012年3月23日

»著者プロフィール
閉じる

狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 江戸琳派(りんぱ)を確立した、酒井抱一(ほういつ)の生誕250周年にちなんだ展覧会が各地で催され、話題を集めている。その締めくくりとなるのが、この4月に細見美術館で開催される「酒井抱一と江戸琳派の全貌」だ。

桜に小禽図(部分) 酒井抱一筆 細見美術館所蔵

 姫路15万石の大名家の次男である抱一は、江戸の酒井家藩邸で生まれ育ち、37歳で出家した後も、その生涯を江戸で過ごした。文武両道を重んじる大名家で芸術的な教養を身に付ける一方で、多くの文化人との交流を通して、常に最先端の江戸の空気に触れていた抱一の画風は幅広い。

 展覧会では、「松風村雨図」をはじめとする肉筆浮世絵の美人画や、吉原で描いた俳画集「柳花帖」、江戸琳派を象徴する大作「夏秋草図屏風」、仏画や蒔絵の調度品など多岐にわたる作品を展示。創作の軌跡をたどることで、当代きっての粋人だった抱一の美意識を垣間見ることができる。

 また、抱一の後継者である鈴木基一(きいつ)や池田孤邨(こそん)などの作品も紹介。幕末から近代にかけて100年以上にわたって受け継がれてきた江戸琳派の全体像が楽しめる趣向となっている。


酒井抱一と江戸琳派の全貌
<開催日>2012年4月10日~5月13日
<会場>京都市左京区・細見美術館(市営地下鉄東西線東山駅下車)
<問>075(752)5555
http://www.emuseum.or.jp/

◆ 「ひととき」2012年4月号より


 

 

      

 
「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
週に一度、「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る