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2012年6月11日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

消費税は、地方の財源なのか、社会保障費の財源なのか……。
地方の財源にするなら、むしろ、所得税や法人税を地方に移管して、
地域間競争を起こしたほうが、東京一極集中を是正できるのではないか?
どの税金をどの財源にすべきか、国民的な議論を喚起しなければならない。

 消費税増税法案の行方が最大の焦点になっている。その消費税で得た税収を何に使うべきなのか。実は、これが国の役割を左右するとても重要な要素なのだが、不思議なほどこの点については議論されていない。増え続ける社会保障費に充てるのが当然というムードなのだ。果たしてそれは本当なのだろうか。

地方主権改革を進めるというものの……

 4月11日の党首討論で、みんなの党の渡辺喜美代表がこんな質問をした。

 「消費税は安定財源なのだから地方(の財源)にふさわしいんですよ」

 すると、民主党代表である野田佳彦首相は真っ向から反論した。

 「それは年金や医療、介護、子育てを全部地方に任せろということですか。年金なんて、そんなことできませんよ」

 いま、民主党政府は膨らむ社会保障費を賄うためには消費税増税が必要だ、という説明をしている。「社会保障・税の一体改革」と呼んでいるものだ。つまり、消費税増税によって得られる財源を社会保障費に充てるというのだ。与野党の議員の中には、さらに一歩進んで、消費税を社会保障費にしか使えない「目的税」にすべきだ、という主張もある。

 だが、野田首相が言うように、社会保障を全国一律で均質の制度として維持していくという前提に立ち、それに消費税を充てるということになれば、消費税が地方の財源として移されることは金輪際あり得ない。だが一方で、日本では地方分権も大きなテーマであり続けている。

 民主党も地方主権改革を進めるという立場を取っている。国から地方に分権あるいは主権移譲をするというわけだが、これには財源を移す必要が出てくる。何らかの税を地方に移さなければ、地方の財政的な自立はあり得ない。ではいったい、どの税金を地方に移すことになるのだろうか。

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