世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年6月21日

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 ワシントン・ポスト5月26日付社説が、イランの核問題は、最近のイランの態度から見て、最終的解決は望み薄としても、戦争を避ける暫定的な合意が望ましい、ただ、残された時間は少なく、次回の会合での進展が望まれる、と言っています。

 すなわち、イランとP5+1の交渉が停滞し、その間、双方の立場を強まっている。つまり、イランはウラン濃縮を続け、フォルドウの地下施設への移転も進めているようであり、他方、西側では、欧州諸国が対イラン石油禁輸に踏み切る6月末の期限が近づきつつある。

 今回の交渉ではイラン側は何も譲歩しておらず、核兵器の開発はしないという意思表明と査察の受け入れの代償に、ウラン濃縮を西側に受諾させようとしているだけだ。

 他方、オバマ政権は、種々の条件がすべて満たされればイランのウラン濃縮を認めるつもりのようだが、イスラエルがそれを受け入れるかどうか分らない。

 問題は、暫定的な措置に合意できるかどうかだろう。西側は、イランがウランの高度濃縮を止め、備蓄ウランを国外に搬出し、フォルドウの活動を停止する代償として、商業航空機の備品提供、アイソトープの生産支援などを提案しているが、イランはそれを拒否し、制裁解除を要求している。しかし、制裁はイランの核脅威が除去するまで解除すべきではない。戦争を避けるための中間的妥協は望ましいが、イランが核開発を続ける時間を与えるわけにはいかない。次の会談がより生産的であることを願う、と言っています。

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