ショーゼンさんの 川柳いろは教室

2012年10月20日

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杉山昌善 (すぎやま・しょうぜん)

1943年生まれ。川柳は川柳作家・時実新子氏に師事、テレビ・雑誌などさまざまな媒体で選者を務めるほか、都内を中心に川柳教室などを開く。著書に『今日から始める現代川柳入門』、『60歳からの新しい川柳』(実 業之日本社)ほか。

漢字の読みを効果的に使おう

のぞみ ショーゼンさん、私のともだちにキラキラネームの子がいるんです。「今鹿」と書いて「ナウシカ」って読むの! 

ショーゼン それはヒド・・・・・・いえ、すてきな名前ですね。

こだま 「小宇宙」で「コスモ」君てのもいるらしいわね。

のぞみ  はい。同じ世代でもぜんぜん読めないんです。ショーゼンさん、それで思いだしたんだけど、川柳にも独特な漢字の読み方ってありましたよね?

ショーゼン はい、ありますよ。たとえば「夫」という字。「おっと」と読むのが普通でしょ? でも昔は「つま」と読んでた。

こだま   

大君の 行幸〔みゆき〕のまにま もののふの
八十伴〔やそとも〕の男〔を〕と 出で行きし 愛〔と〕し夫〔つま〕は
  (万葉集)

 「天皇の行幸に付いて、お伴の人と出かけた愛しいあなた」って感じかな。

ショーゼン 川柳では、これを「おっと」と読んでも「つま」と読んでもいい。決めてはリズムです。伝統的な川柳でも、現代川柳でもこれは同じ。

私はへのへのもへじ夫である (つま)
私はへのへのもへじ夫です  (おっと)

 あとは「亡父」「亡母」を「ちち」「はは」と読むことなどもあります。二音字で「亡くなった父」の意味を表すことができるし、「ぼうふ」って読ませるとあまりカッコよくないでしょ。

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