世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年11月21日

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 10月9日付米Washington Post紙は、「米はサイバー兵器について率直な話し合いを必要としている」との社説を掲載しています。その論旨は、次の通りです。

 すなわち、米国防総省内のDARPA(国防高等研究計画局、以下DARPA)は、10月に、X計画(サイバー・スペースに関する基本戦略・戦術を研究するもの)を討議するための会合を開催する。産業界と学会の関係者は招待されているが、メディアと外国人は排除されている。

 DARPAは、防衛技術開発の実験場のような所で、そこでの発案が全て実現するわけではないし、国防総省内でサイバー部門を所管しているのはサイバー司令部である。しかし、DARPAは、興味深い議題を提示している。

 国防総省は、サイバー空間を陸、海、空、宇宙に並ぶ作戦分野としている。イランへのSTUXNET攻撃のように、世界中でサイバー競争が行われていることは疑いない。しかし、この競争は、秘密裡に情報作戦として行われている。

 DARPAの会合は、より多くの透明性が必要である。

 米国は、サイバー兵器について、公表されたドクトリンを持っていない。STUXNETのような兵器を、いつどういう状況で使用するかについての政策宣言から始め、交戦ルールについての議論もしておく必要がある。

 サイバー戦争はもうそこまで来ている。最近も6つの米国銀行が攻撃されたが、防御を強めるべきである。

 議会は今年、サイバー分野で官民協力を進める法律を作成できなかった。リーバーマン上院議員は、立法努力を続けつつ、オバマ大統領に法案の一部を行政命令で実施するようにとの書簡を送付した。大統領府はそれを検討している。

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