経済の常識 VS 政策の非常識

2012年12月31日

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 執筆時点では12月16日の総選挙の結果は分からないが、今回の選挙は、必要な争点が明確にされなかった選挙だと思う。こう言えば、そんなことはない、わが党は争点を明確にして選挙に臨んだとお叱りを受けるかもしれない。確かに、民主党は脱原発依存と議員定数削減、自民党はデフレ脱却と教育再生、太陽の党と合併した日本維新の会は統治機構改革と道州制、みんなの党は脱原発と増税凍結を訴えていた(朝日新聞11月14日朝刊など)。

野合の政党では
脱官僚ができない

 合併する前の石原慎太郎氏の太陽の党は、自主憲法制定と防衛力倍増を唱えていた。太陽の党は、脱原発反対でもあったので、それでどうして維新の会と合併できるのか分からなかったが、石原氏は、明治以来の中央集権的官僚制度を破壊することで一致すればそれで良い、後は小事と考えていたようだ。

 しかし、官僚政治打破は民主党も唱えていたことだ。なぜ民主党にできなかったかと言えば、政治家の意見が一致していなかったからだ。マニフェストに書いてあることは実行すると言ってはみたが、平常時でも予算の裏付けがないのに、2008年9月のリーマンショック後の大不況で税収が減り、麻生太郎政権の景気対策大盤振る舞いで歳出を増やした後に、16・8兆円かかるマニフェスト項目が実行できるはずがない。

 すると、マニフェストのなかでどれを実行し、どれを実行しないかを選ばなければならない。こうなると政治家の意見が一致しない。個別の官僚が個々の政治家に説明して、個々の政治家が自分の思い込みと役所の説明で動き出す。これでは官僚政治を打破できない。

 そもそも、民主党は、自分たちがどういう財政状況で政権に就いたかも理解していなかった。これを理解していれば、政権に就いてすぐ、自民党政権下で生じた不況で税収が12・3兆円減り、不況対策の大盤振る舞いで歳出が19・2兆円増え、財政に31・5兆円の穴が空いているので(平常時と考えられる07年とリーマンショックの影響を最大限に受けた09年の歳出と税収の差)、マニフェストは実現できないとすぐさま謝ってしまえば良かった。

 国家の収入と支出がいくらあるかも理解していない政党に政治主導は無理だった。

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