世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年2月14日

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 Foreign Policy誌グループ総合監修者のデイヴィッド・ロスコフ(David J. Rothkopf)が、1月11日付ワシントン・ポスト紙掲載の論説で、二期目のオバマ内閣は、意見の多様性を欠く「兄弟内閣」であり、近代の米国政治では記憶にない、国会議員だけの内閣でもあり、チーム・スピリットが維持されるかどうか分らない、と指摘しています。

 すなわち、元国務省員カール・インダーファース(Karl Inderfurth)は、今回のチームを、好意的に、「兄弟」(a band of brothers)と呼んでいるが、「いつもの連中」(usual suspects)と呼んだ方が適切かもしれない。

 オバマ政権は、はじめから、クリントン、ゲーツ、ガイトナーなどを遠ざけ、思想信条の近い、バイデン、ドニロン、ブレナン、マクドノー、ブリンケン(バイデンの側近)だけで重要な外交政策を決める傾向があった。その結果、最高指導者は、意見の多様性から離れて、不健全な集団思考に陥る傾向があった。

 また、独創性を生む場所というよりも政争の場である、議会から多くの閣僚を登用している。Tom Ricksによれば、近代において、安全保障関係のトップをすべて政治家から選んだ政権は、見たことが無い。過去の外交安全保障の優れた指導者は、ハロルド・ブラウンやウィリアム・ペリーのような技術系か、デイヴィッド・パッカードやロバート・マクナマラなどの経営者、キャスパー・ワインバーガーやヘンリー・スティムソンのような法律家、あるいは、ジョージ・マーシャルやコリン・パウエルのような軍人であった。

 オバマは、その第一期において、ヒラリー・クリントンやゲーツなど、自分の意見を持ちながらも規律を重んじた人々に恵まれたが、政治家だけの集まりとなると、自分の意見が通らない場合、失望、挫折を生む可能性がある。こうなると、こういった古い面々の中で、最も若く、新鮮なのはオバマ自身だけということになる。オバマが全てを決定することになるかもしれない、と述べています。

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 これは、いかにも消息通のジャーナリストらしい観察です。おそらく、筆者の指摘は正確なのでしょう。

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