2024年5月20日(月)

世界の記述

2022年7月18日

軍事介入で信頼は取り戻せるのか

 台湾情勢へのバイデン氏の軍事介入発言は外交上の駆け引き、ブラフの匂いが強い。仮に米軍が派遣されるような事態になったとしても、1960年代からこの方のあらゆる介入と同様、利害関係にある一部の層が評価したとしても、世界の信頼を取り戻せるだろうか。ごく一部の賞賛だけでプライドを取り戻すのには無理がある。仮にほとんどの国の人々が、世論調査での米国人のように中国を敵視していれば話は別だが、援助を受けている発展途上国も多い中で、中国はそう単純に悪玉と割り切れる存在ではない。

 軍事以外でも何かと評価が割れる「米国」が世界的な信頼を取り戻すのは簡単ではない。歴史から見れば、近場の中南米であれアジアであれ、米国による軍事介入はうまくいくとは限らない。そうなれば米国(人)の自信回復はまた遠のくことになるだろう。

 
 『Wedge』2022年7月号では、「日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな」を特集しております。全国の書店や駅売店、アマゾンでお買い求めいただけます。
 〝人手不足〟に喘ぐ日本で、頻繁に取り上げられるフレーズがある。「外国人労働者がいなければ日本(社会)は成り立たない」というものだ。しかし、外国人労働者に依存し続けることで、日本の本当の課題から目を背けていないか?ご都合主義の外国人労働者受け入れに終止符を打たなければ、将来に大きな禍根を残すことになる。

◇◆Wedge Online Premium​(有料) ◆◇

 

   
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

Wedge 2022年7月号より
日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな
日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな

“人手不足”に喘ぐ日本で、頻繁に取り上げられるフレーズがある。「外国人労働者がいなければ日本(社会)は成り立たない」というものだ。しかし、外国人労働者に依存し続けることで、日本の本当の課題から目を背けていないか?ご都合主義の外国人労働者受け入れに終止符を打たなければ、将来に大きな禍根を残すことになる。


新着記事

»もっと見る