不振ノキアも放置
企業倒産が当たり前の北欧


WEDGE編集部 伊藤 悟 (いとう・さとる)

WEDGE REPORT

時間軸の長い視点で深く掘り下げて、世界の本質に迫る「WEDGE REPORT」。「現象の羅列」や「安易なランキング」ではなく、個別現象の根底にある流れとは何か、問題の根本はどこにあるのかを読み解きます。

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「ポスト“ノキア”を探せ」―。いま北欧・フィンランドで流行している言葉である。海外での活動が盛んなものの、ピーク時にはフィンランドのGDPの20%を超える売上高を誇り、関連産業も含めて同国の経済を支え続けてきたノキアが、業績不振に陥っている。だが、「シャープやパナソニックに公的資金を注入すべき」という声の聞かれる日本と異なり、同国で「ノキアを救済しよう」という声はほとんど聞かれない。

 「我が国では競争力を失った企業への支援は行いません。税金はこれから伸びる企業のために使います」(駐日フィンランド大使館で経済・通商を担当するユッカ・パヤリネン1等書記官)

「アングリーバード」と「ロビオ・エンターテイメント」のアンティ日本事務所代表 (撮影:編集部)

 実際、昨年フィンランドでは約3000社が倒産しており、約1万2000社が倒産した日本の4分の1程度の規模だ。企業数が日本の8分の1程度であることを勘案すると、倒産率の高さが窺える。

 「ノキアからの転職者ですか? 珍しくないですよ。正確な数は分かりませんが社員の1割ぐらいはいると思います」(ゲーム「アングリーバード」を展開するロビオ・エンターテイメントのアンティ・ソンニネン日本事務所代表)

「ムーミン」を超えた「アングリーバード」

 ロビオはフィンランドで最も勢いのある企業のひとつで、「アングリーバード」は日本でこそ馴染みが薄いものの、世界約100カ国のアップストア(アップルのアプリ販売サイト)で1位を獲得し、累計17億を超えるダウンロード数を誇る“お化けアプリ“だ。

 フィンランドと言えば、「ムーミン」が有名だが、同国での「アングリーバード」の人気は、「既にムーミンを超えている」(フィンランド在住日本人)そうだ。東京にある同国大使館の玄関には、長らく同国の“顔”として「ムーミン」の人形が置かれていたが、最近「アングリーバード」に置き換えられた。

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