WEDGE REPORT

2013年7月4日

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本多カツヒロ (ほんだ・かつひろ)

ライター

1977年横浜生まれ。2009年よりフリーランスライターとして活動。政治、経済から社会問題まで幅広くカバーし、主に研究者や学者などのインタビュー記事を執筆。現在、日刊サイゾーなどに執筆中。ブログ:http://golazo-sala.cocolog-nifty.com/pinga/

 ここ数年クラブの摘発が相次いでいる。5月27日には都内最大級の六本木のクラブ「バニティ・レストラン・トウキョウ」が無許可で客にダンスをさせたとして風営法違反の疑いで摘発された。

 ここで言うクラブとは、DJが音楽を掛け、客がダンスをしたり、お酒を飲んだりする場所のこと。店で客にダンスをさせるためには、各都道府県の公安委員会の許可が必要で、「客室が66㎡以上でその5分の1以上が踊り場面積としなければならない」などの条件を満たさなければならない。なおかつ営業は深夜12時や1時までと制限されていたが、ほとんどのクラブは許可を取っておらず朝方まで営業を続けてきた。

 こうした事態を警察側も長年黙認してきたが、2年半ほど前から取り締まりが強化された。

 このような動きに対し、風営法の規制対象からダンスを外すよう「Let's DANCE 署名推進委員会」が15万筆の署名を集め、超党派の国会議員約60名でつくる「ダンス文化推進議員連盟」に5月20日、署名を渡した。

風営法が治安悪化の原因に?

 大抵のクラブでは入店の際、身分証明書の提示を求められる。つまり、大の大人が好きな音楽を聞きながら、お酒を飲んだり、ダンスをしたりすることのどこが問題なのかとも思う。また、今まで黙認してきたにもかかわらず取り締まりを強化したのはなぜなのか。

 2年半前に大阪のアメリカ村でクラブの客同士がケンカの末、亡くなってしまった事件が発端だったという。風営法に詳しい齋藤貴弘弁護士は「大阪の事件をキッカケに摘発の流れが強化されていき、摘発等の取り締まりは京都、福岡、東京にも広がりました。また政策的な流れとして歌舞伎町の浄化作戦に見られるように、街から猥雑なものを排除していこうという流れがあるとも言われています。さらに、警察庁人事の傾向などをみても警察庁内で街の浄化を重視していることがうかがえます」と言う。

 店の前で客同士がケンカしたり、騒いだりしないようクラブ側も店の前に人を配置するなど自主的に対策を講じてきた。先に触れた「バニティ」の摘発は近隣からの騒音苦情が原因だとも報道されている。

 「バニティも店の前に従業員を立たせ、朝には周辺を掃除したりと努力していました。ただ、お店の外に出て行ってしまった客をすべてケアするのは難しい。クラブはイメージが悪いですから、他の場所で騒いでいる人がいたらクラブと紐付けられてしまう面もある」と齋藤弁護士が言うように、多くの人にとってクラブは、薬物などの負のイメージがある場所かもしれない。

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