世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年2月19日

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 1月13日付仏ル・フィガロ紙で、ノデ・ラングロワ同紙記者は、安倍総理のアフリカ訪問は、中国のアフリカ進出を背景に、日本が積極的にアフリカとの貿易、アフリカへの投資を拡大する意思表示であり、日本型協力は、アフリカの人材を養成することに特徴がある、と解説しています。

 すなわち、安倍総理は、歴史的アフリカ訪問を終えるに当たって、エチオピアで演説をする予定である。場所は、中国が建てた新しいアフリカ連合の本部である。

 実際、日本の総理のアフリカ訪問の背景には、日中の争いがある。確かに、近年、「シナフリカ」(中国支配のアフリカ)が紙面を賑わしたのに対し、日本は、アフリカを見捨ててきたように見えた。日本は、アフリカに対して多額の援助国ではあったが、2013年の日本とアフリカとの貿易は、150億ユーロに満たず、それは、中国とアフリカとの貿易額の5分の1に過ぎなかった。

 安倍総理は、より積極的に外交を展開するつもりである。それは、1つには、日本に必要なエネルギー源を確保するためであり、そしてもう1つは、アフリカの新興中流階層に、日本製品を売るためである。

 1月10日の安倍総理の象牙海岸訪問は、日本の総理による初のフランス語圏のアフリカ訪問だった。アビジャンで、安倍総理は、「2020年東京」のオリンピックを目指して、象牙海岸の柔道連盟に胴着100着を贈呈したのみならず、550万ユーロの援助を発表した。この援助は、サハラ以南の数カ国に提供する人道援助6100万ユーロの一部である。安倍総理は、自らを、国家の「トップ・セールス外交官」と認めるように、アフリカを、インフラ(発電所、港)、自動車、医療機器等の有望市場と見ている。

 1月11日に訪問したモザンビークでの優先事項は、第1次産品であった。インド洋に面した同国は、まだ十分に開発されていない石炭とガスを豊富に有している。モザンビークは、2018年までに液化ガス工場を4件建設する予定である。それによって、年間2000万トンの液化天然ガス(LNG)を輸出できるようになる。日本は、世界一のLNG輸入国であるが、福島原発の事故以来、原発の閉鎖により、炭化水素に依存し続けている。今回、工場建設には、日本企業が関わる計画である。

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