WEDGE REPORT

2014年3月25日

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学歴も分別もなかった「戦後第1世代」

─日本は戦後、国際競争力が強かったはずですね。

 日本は第2次世界大戦で負けた直後の、「戦後第1世代」が長く経済界を引っ張ってきた。

 松下電器(現パナソニック)の松下幸之助さんも、三洋電機の井植歳男さんも、本田技研工業の本田宗一郎さんも大学を卒業していない。学歴だけで採用していくことがいかに馬鹿げているかがわかる。本田さんは浜松高等工業学校を「名誉卒業」だから。この人たちは恐れを知らない。分別を知らない。これは強い。

 日本の学校を卒業したり、良い家に育ったりすると、分別だけはしっかりする。分別があったら、アメリカのGMがあれほどに強いときに、トヨタやホンダは闘いを挑まないよ。当時の欧米では、「日本の戦後第1世代」の経済人が何をするか、理解ができずに恐れていた。

 経営者がサラリーマン化して、困難をブレイクスルーする力が弱くなった。これが、国際競争力を失った、最大の理由。今は無から有をつくることが求められる時代。新しいものを生まない限り途上国とのコスト競争になるから、勝てないんだよ。

─子どもが内定を得ることができずに困っている親にメッセージを。

 「子どもが大学を卒業したのに、就職先がない」と嘆く親がいるならば、子どもに500万円ぐらい与えてみればいい。どうせ遺産相続させるくらいなら、与える方が効果的だ。

 そして、「好きなところへ行って地べたを這い、5年後、別の人間になって帰って来い。そのとき、今後どのような人生を生きていくのかを言え」と突き放せばいい。途上国ならば3年間は暮らせるだろう。その後の2年は本人が現地で稼げばいい。

 日本にいてそのカネで中古のポルシェを買って遊んでいるようならば、もう投資する必要はない。その瞬間に、子どもの将来がわかるじゃないか。残ったカネは相続させずに、自分達で人生エンジョイするために使ってしまう。子どものために汗かくのは20歳まで、と決めたらどう?

(聞き手/編集部 伊藤 悟 文/吉田典史)
 

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◆WEDGE2014年4月号より









 

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