患者もつくる 医療の未来

2014年6月13日

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勝村久司 (かつむら・ひさし)

高等学校地学教諭、元厚生労働省医療安全対策検討WG委員

1961年生まれ。京都教育大学理学科卒業。高等学校地学教諭。1990年、陣痛促進剤による被害で長女を失い、医療事故や薬害などの市民運動に取り組む。厚生労働省の中央社会保険医療協議会や日本医療機能評価機構の産科医療補償制度再発防止委員会などの委員を歴任。2015年8月より群馬大学附属病院で腹腔鏡等で死亡事故が相次いだ事件の医療事故調査委員に就任。著書に『ぼくの星の王子さまへ』(幻冬舎文庫)、共著書に『どうなる!どうする?医療事故調査制度』(さいろ社)など。

 約11000品目ある一般用医薬品のほぼ全てについて、6月12日からインターネットでの販売が解禁されました。これまでインターネットで販売が可能だったのは、一般用医薬品の内の26.2%の品目だけでしたが、それが99.8%になります。

 この規制緩和は、政府の成長戦略と位置付けられ、推し進められてきました。患者のためではなく、「経済を成長させるため」という理由で進められる医薬品販売の変化に、消費者はどう対応すべきかを考えてみたいと思います。

医薬品はどのように分類されているのか

 医薬品には大きく分けて、「医療用医薬品」と「一般用医薬品」があります。医療用医薬品は、医師の処方箋によって処方される薬です。

 一方、一般用医薬品は、医師の診察を受けなくても購入できる薬で、「市販薬」とも呼ばれています。

 この一般用医薬品は、副作用などのリスクの度合いによって、「第1類」「第2類」「第3類」に分類されています。

 第1類医薬品は、副作用などのリスクが最も高めとされる分類で、販売する際には薬剤師による医薬品に関する情報提供が必須になっており、ネット販売でも、メール等でやりとりをすることが義務づけられています。H2ブロッカーなどの胃薬や一部の毛髪用薬などがこれにあたります。

 第2類医薬品は、副作用のリスクが第1類の次に高めで、薬剤師らによる情報提供が努力義務となっているものです。かぜ薬や解熱鎮痛薬、胃腸薬などの多くがこれに当てはまります。

 第3類医薬品は、第1類、第2類以外の一般用医薬品で、ビタミン剤などです。

医薬品のネット販売の何が変わったのか

 そして、医薬品ではないが、医薬品に近いものとして薬事法で規定されている「医薬部外品」というのもあります。薬用化粧品、薬用石けん、薬用歯磨き剤、脱毛剤、育毛剤、殺虫剤、虫除け剤などです。

 これまでは、インターネットで販売できるのは、医薬部外品と第3類医薬品だけでしたが、6月12日からは、第1類も第2類も含めた、ほぼ全ての一般用医薬品がインターネットで販売できることになったわけです。

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