Inside Russia

2014年8月6日

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 乗員乗客298人が犠牲になったマレーシア機撃墜事件を受け、欧米諸国と日本から制裁措置が発動され、孤立化が深まるロシア。果たして、ロシア国民は、この大惨事についてどう思っているのだろうか。ロシア製の地対空ミサイルが使用されたとする米国のオバマ政権やウクライナ軍の発表をどのように受け止めているのだろうか?このほど、独立系の調査機関レバダセンターが、世論調査を行い、報告書を発表した。結果は驚愕すべき数字になった。回答者の82%がウクライナ軍の仕業だと答え、西側世界の論調とは真っ向から異なっていた。

親露派の犯行を示す数々の証拠

 レバダセンターは事件後の18日から24日まで、6つの大都市に住む1500人の住民に「どうして、マレーシア機は犠牲になったのか?」と聞いた。回答は以下の通りになった。

(1)ウクライナ軍のミサイル迎撃システムが撃墜した 46%
(2)ウクライナ軍の戦闘機が撃墜した 36%
(3)ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク州の親露派義勇軍が撃ち落した 3%
(4)旅客機の中でテロが起きた 1%
(5)旅客機の技術的な故障 1%
(6)パイロットの操縦ミス 1%
(7)ロシア軍が撃ち落した 1%
(8)他の理由 6%
(9)この事件について聞いたことがない 1%
(10)回答できない 16%

 この結果、8割以上の回答者が「ウクライナ軍が撃墜した」と考えていた。

 ウクライナ国防当局は事件後すぐに親露派の犯行とする数々の証拠を畳みかけるように発表した。高度1万メートルまでも届く露製地対空ミサイルBUKを親露派が有し、事件後の翌朝、ロシア領側へ戻っていく様子の映像も公表した。さらにこのBUKはロシアから供与されたものだとも告発した。決定的なのは、現場の親露派戦闘員とロシア軍将校とされる2人の男が事件直後に会話を交わした傍受内容の暴露で、親露派戦闘員が漏らした「民間機を撃墜した」との声がはっきりと聞き取れる。戦闘員は墜落現場に行き、インドネシア人の身分証明書があったことから、民間機だとわかったのである。

墜落したマレーシア機。現場では調査が行われている(写真:ロイター/アフロ)

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