【WEDGE創刊25周年特集】英知25人が示す「日本の針路」

2014年11月12日

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史上最年少で東証マザーズ、東証1部上場を果たした村上氏。日本が起業大国になるための意識改革とは。

村上太一〔むらかみ・たいち〕
1986年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。早大在学中にインターネットメディア運営の同社設立。2011年東証マザーズ、12年東証1部に上場。(撮影・井上智幸)

 起業という面では、25年後も引き続き米国が世界をリードしていると思います。日本人も起業しようと思えば、日本ではなく米国で挑戦するようになるはずです。

 日本では大企業の力が徐々に弱まっているので、ベンチャー企業や中小企業への志向が強まるでしょう。大企業は、世界市場でのシェア低迷を軽視し、アベノミクスによる相場変動に一喜一憂。長期的には苦しいのに、短期的に見て楽観視して安心している。まさに、ゆで蛙状態。

 大企業の内部事情は詳しくないですが、イノベーションを起こせないと言われるのは、挑戦するためのインセンティブがないからでしょう。人事制度や企業風土の問題として、例えばベンチャー企業と連携して成功してもそれほど評価されない。でも、失敗したら厳しく減点される。そんなイメージです。それではリスクを取らない。

 とはいえ、ベンチャー企業と連携しても、企業風土が根本から変わるとは言えず、結局、トップの問題。常に変革、挑戦し続ける経営者がいないと難しいと思います。

 ただ、ベンチャー企業にも課題があって、今の日本は起業しやすい環境が整っていますが、起業家を育成する環境は整っていない。

 特に、国の制度。日本を強くするためには、今の教育制度にメスを入れるべきです。幼児教育や初等教育から変えなければ、世界との競争に勝てない。学校では、情報のインプット一辺倒ではなく、ディスカッションしたり、正解がない課題に対して自分なりの解決策を考えたり、文化祭などで商売の体験をしたりすることが大切ではないでしょうか。

 それから、選挙制度も変えるべきです。少子高齢化の社会を迎え、年齢構成上、高齢者が有利になる仕組みになっています。若者の持ち票を増やすといった世代間の格差是正もした方がいいと思います。

  
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◆Wedge2014年5月号

 

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