今月の旅指南

2009年7月30日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

「イビの石製人型棺の蓋」(部分) 末期王朝時代、第26王朝、 プサメティク1世治世(前664~前610年頃) 長さ197センチ、幅62センチ、高さ24センチ トリノ・エジプト博物館所蔵 撮影:西川よしえ

 古代エジプトのコレクションといえば、カイロ・エジプト博物館、ロンドン・大英博物館、パリ・ルーヴル美術館などが有名だが、イタリア北西部の都市トリノにも、それらに匹敵するすごい博物館があることをご存じだろうか。

ナポレオンのエジプト遠征に従軍し、フランスのアレクサンドリア総領事となった、外交官でエジプト学者のベルナルド・ドロヴェッティの収集品を中心に創設されたトリノ・エジプト博物館だ。8月1日から10月4日まで東京都美術館で開催される「トリノ・エジプト展」では、その貴重なコレクションの中から、大型彫像やミイラ、彩色木棺(さいしょくもっかん)、ステラ(石碑)など、選りすぐりの至宝約120点を日本で初めて公開する。

 トリノ・エジプト博物館というと、展示方法のすばらしさでも有名だ。2006年のトリノオリンピックに合わせ、アカデミー賞を受賞した美術監督ダンテ・フェレッティがこの博物館の彫像ギャラリーを改装。照明と鏡を駆使した独特の演出で注目を集めた。

 今回の展覧会でも「イビの石製人型棺(せきせいひとがたひつぎ)の蓋(ふた)」や「ライオン頭のセクメト女神坐像」など、2メートル級の大型石像群の展示にこの演出方法を採り入れる予定。ドラマチックに蘇る古代エジプトコレクションに期待が高まる。

【関連記事】トリノ・エジプト展 現地取材レポート
神秘的空間に蘇る ツタンカーメンの彫像/東京都美術館(~2009年10月4日)

●トリノ・エジプト展─イタリアが愛した美の遺産
東京都台東区・東京都美術館(山手線上野駅下車)
〈問〉03(5777)8600
http://www.torino-egypt.com/

◆「ひととき」2009年8月号より

 

 


 

 

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