今月の旅指南

2015年2月27日

»著者プロフィール
閉じる

狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 江戸時代中期を代表する絵師、伊藤若冲(じゃくちゅう)と与謝蕪村(よさぶそん)。いずれも正徳(しょうとく)6年(1716)生まれの2人に注目した展覧会が、東京のサントリー美術館で開催される。

伊藤若冲《白象群獣図》 18世紀 個人蔵 一面 展示期間:4/22~5/10

 展示は7つの章で構成され、若冲と蕪村の画風の変遷をたどるとともに、円山応挙(まるやまおうきょ)など、2人と交流のあった人物との合作も紹介。才気あふれる絵師を輩出した18世紀京都画壇の一面に触れられる。

 会場には若冲の升目描(ますめがき)の傑作「白象群獣図(はくぞうぐんじゅうず)」や晩年の大作「象と鯨図屏風」、蕪村の「鳶(とび)・鴉図(からすず)」や「富嶽列松図(ふがくれっしょうず)」(いずれも重要文化財)など、2人の絵師の代表作と関連作品を合わせておよそ200点の作品が並ぶ。92年ぶりに存在を確認、展覧会に初出品される運びとなった蕪村の「蜀桟道図(しょくさんどうず)」など、見どころは尽きない。

 色鮮やかな花鳥画や動物を描いた水墨画などで知られる若冲と、優れた俳人で、俳画の創始者でもある蕪村。その作風に違いはあるが、当時長崎から入ってきた中国・朝鮮絵画の影響が見られる作品が多いなど、共通点も少なくない。若冲と蕪村のそれぞれの筆による「寒山拾得図(かんざんじっとくず)」など、同じテーマやモチーフの作品を見比べてみるのも興味深い。

生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村
<期間>3月18日~5月10日 *会期中、展示替えあり
<会場>東京都港区・サントリー美術館(東京メトロ日比谷線六本木駅下車)
<問>☎03(3479)8600
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_2/?fromid=topmv

*情報は2015年1月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

◆「ひととき」2015年3月号より

 

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る