世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年3月3日

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 元米陸軍大将で前米CIA長官のぺトレイアスと米ブルッキングス研究所上席研究員のオハンロンが、21世紀は再び米国の世紀であり、将来はかつてないほど明るいとの楽観論を、1月30日付の米ワシントン・ポスト紙で述べています。

 すなわち、最近の米国経済は、失業率の低下、成長率の改善、財政赤字の削減など好調だが、多くの者は、これはうわべだけのものであり、米国は衰退していて、米国のみならず西側世界は後退している、と悲観している。

 しかし、このような見方は、米国と北米に関する限り根拠がない。最近の好指標は、米国が享受できる将来を示している。特に政治指導者が重要な問題につき、いくつかの賢明で、それほど困難でない妥協をすれば将来は明るい。

 事実米国は、今後20~30年、そしておそらくその後も、他のいかなる国よりもいい位置にいる。米国はまたカナダ、メキシコとともに、地政学、人口動態、エネルギーと天然資源、製造業の競争力、そしてなかんずく革新と技術で、競争上の優位を相互に補強する。20世紀が米国の世紀であったなら、21世紀は北米の世紀となりうる。

・米国は今や世界最大の石油、天然ガスの生産国で、カナダとメキシコはエネルギー分野で重要なプレイヤーである。

・米国の製造業は過去2年で何十万という雇用を創出し、メキシコは多くの産業分野で中国や他のアジアの製造拠点国と完全に競争できる。

・米国の連邦財政赤字はまだ高すぎるがGDPの3%を切り、公的債務はGDPの75%前後で安定している。

・米国の犯罪率はここ20年で最低である。

・米国の人口は年1%で着実に増加しており、他の先進国、ロシア、中国、インドに比べ、はるかに健全である。

・米国の軍部は、イラクとアフガニスタンでの戦争の重荷のみならず、過去5年間の予算削減の圧力を乗り越えた。

・米国経済の成長率は今や3%を超えている。このままだと、米国経済の増加分は、ここ9年で初めて中国経済の増加分を超える可能性がある(中国経済の成長率は米国の倍ぐらいだろうが、中国経済の規模は、ドルの絶対値で計算した場合、米国の半分をちょっと上回るぐらいである)。

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