社会現象巻き起こす
ヒップホップダンスの今

世界大会予選が今月末東京で開催!


森本茂樹 (もりもと しげき)  スポーツライター

WEDGE REPORT

ビジネスの現場で日々発生しているファクトを、時間軸の長い視点で深く掘り下げて、日本の本質に迫る「WEDGE REPORT」。「現象の羅列」や「安易なランキング」ではなく、個別現象の根底にある流れとは何か、問題の根本はどこにあるのかを読み解きます。

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2012(平成24)年度から施行された新学習指導要領により、中学校では男女ともにダンスと武道が必修化され、友達とのコミュニケーションを豊かにしたり、自己表現をすることを目的に体育の授業でヒップホップダンスが行われている。ダンス&ボーカルユニットEXILEの人気もあり、子どもの習い事としてダンススクールも人気が高い。今回、東京で1996年よりストリートダンスを教えているスタジオ・フェイス代表の宮田健男氏に、社会現象化しているダンスの今を聞いた。

日本のダンスシーンで、今注目を浴びているのが小学生から高校生20名で構成されるブレイクダンスチーム「九州男児新鮮組」である。踊ることの楽しさがにじみ出てくるようなダンスで世界大会での評価も高い(写真提供:『BARFOUT!』)

ヒップホップダンスとは

 ヒップホップダンスはアメリカで生まれたストリートカルチャーの一つで、1970年代頃に、ラテンやブラックのカルチャーが融合して生まれたヒップホップミュージックに合わせて踊るダンスのこと。一般的によく知られる「ランニングマン」や「ロジャーラビット」のようなステップを中心としたリズムダンスで、踊り方は多様化しているものの、ブラックミュージック特有のうねるようなリズムをとりながら踊るダンスを指す。また、ストリートダンスとは、60年代以降、若者たちの中で自然発生的に生まれて来たダンスの総称で、HIP-HOP(ヒップホップダンス)や BREAKIN'(ブレイクダンス)、POPPIN'(ポップダンス)、LOCKIN'(ロックダンス)などの総称になります。

 「ヒップホップってリズムなんです」と語るスタジオ・フェイス代表の宮田氏は、スクール設立時の1996年では、珍しい存在だった。当時ヒップホップダンスといえば、まだ認知度も低く、ジャズダンスやエアロビクスの先生が開いているダンススクールの一コマとして授業があるような状況だった。さらに、ダンサーとして活躍しながらスクールで教える存在は稀だった。1998年、宮田氏はThe Spartanic Rockers のリーダーとして初参加したイギリスのブレイクダンス世界大会「UK B-BOY CHAMPIONSHIPS」で初優勝。以後、ドイツやフランス、アメリカにおいて数多くの賞を受賞し、日本のダンスシーンに新風を起こした。

ダンサーとして世界で活躍した宮田健男氏。代表を務めるスタジオ・フェイスは今年で20周年を迎える

 ストリートダンスを教えるスクールの先駆けでもある宮田氏が思うヒップホップダンスの魅力は「音楽とのシンクロ性」だという。「年2-3回くらいですが、いいダンスを見た時に、この人の動きのために合わせて音楽が鳴ってるんじゃないかって感じることがあるんです。それが理想で、そこに向かうために教えています。いいダンスって音楽とのシンクロなんですよね。僕らは音楽とのシンクロ性を高めるための技法や音の感じ方を教えています。初心者も上級者もそれは同じ。学ぶべき技法は段々難しくなるけど、リズムを取るっていう基礎は変わらず重要な要素です」

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