定年バックパッカー海外放浪記

2016年5月5日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

広州ー昆明ー大理ー麗江ー香格里拉ー欽徳ー梅里雪山ー西双版納ー建水
(2016.2.4-3.17 42days 総費用12万4000円)

麗江古城の大広場にて

 2月13日 麗江古城は黒龍潭から湧き出る清流が街の中を流れる美しい古都である。大理からの長距離バスから降り青年旅舎(ユースホステル)に向かう。途上の大広場は早春の陽光を楽しみながら散策する都会からの中国人観光客で溢れかえっている。

麗江古城に清冽な湧き水を供給する黒龍潭、遠くに玉龍雪山を望む

 
石畳で綺麗に舗装された観光名所となっている大広場のベンチで休んでいたら、赤いコートを着てハイヒールを履いた都会風の35歳くらいの気取った雰囲気の観光客の女性が通りかかった。彼女は突然私の目の前で吸っていたタバコを綺麗に清掃された石畳に火も消さずにそのままポイ捨てした。

 数メートル先には煙草の吸殻専用のごみ箱が設置されているにも関わらず平気でポイ捨てする女の行為に呆気にとられた。その瞬間近くで石畳を掃除していた地元の清掃員の中年女性が彼女を呼び止め吸殻をゴミ箱に捨てるよう注意した。都会の女は清掃員のおばさんの注意など歯牙にもかけず完全無視で通り過ぎようとした。

 おばさんは逃すまいと女の前に立ちはだかった。女は彼女を見ると「それはあんたの仕事でしょ!!」と不快感をあらわにして叱責するように言い放った。

麗江古城の大広場のシンボルの水車

 2、3回ほど2人の間で言葉の応酬があったが女は清掃員の手を振り払って面罵しながら足早に歩き去った。10メートルくらい離れたところに保安員(警備員)がおり、清掃員のおばさんは応援を求めるように彼を見たが警備員は二人の諍いを無関心そうに眺めているだけであった。結局取り残された清掃員のおばさんはぶつぶつ独り言を言いながら吸殻をゴミ箱に入れた。

黒龍潭の太鼓橋の上で婚礼写真撮影中の成金風オジサンと年下娘のカップル

 中国社会では町内毎に公園や道などの公共の場所を掃除することを生業としている専門の清掃員がいる。概して中高年の貧しい階層の男女である。他方で町内の治安秩序の維持のために保安員が存在する。ごみのポイ捨ても条例で禁止されており本来であれば保安員が制止するはずである。中国社会では煙草に限らずゴミのポイ捨てはふつうであり、保安員がいようがいまいが人々はポイ捨てする。保安員も些細なことには関わらないようである。

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