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2016年5月5日

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中村宏之 (なかむら・ひろゆき)

ジャーナリスト

1967年生まれ。91年、慶應義塾大学経済学部卒、読売新聞東京本社入社。ロンドン特派員、米ハーバード大学国際問題研究所研究員、経済部デスク、調査研究本部主任研究員などを経て2017年4月より読売新聞東京本社メディア局編集部次長。『御社の寿命』、『世界を切り拓くビジネス・ローヤー』、(いずれも中央公論新社)など

 折しも大型連休まっただ中。この休み中に英語を学び直そうと決意したビジネスパーソンも多いだろう。NHKラジオのビジネス英語講座で約30年にわたり講師をつとめている杉田敏さんと、杉田氏にインタビュー取材の経験があり、Wedge Infinity の「オトナの教養 週末の一冊」の執筆者である中村宏之氏が社会人の英語の学び直しについて対談した。

『実践ビジネス英語』

編集部(以下、――) 春は英語の学び直しの季節です。中村さんはこれまでどんな勉強をされてきましたか。

中村氏 最初に申し上げておきますが、私自身、英語は仕事で使ってきましたが、まだまだ勉強途上の身です。多くの英語の達人がいらっしゃる中で、偉そうなことを申し上げる立場では全くありませんが、海外での仕事や生活で英語を使ってきた経験から感じたことなどをお話したいと思います。私は日本で生まれ育ち、帰国子女でもなかったので、英語は中学1年から普通に勉強しました。中心はNHKのラジオ講座です。当時、1年生の時の「基礎英語」から始まり、2年生の時には「続基礎英語」を熱心に聞きました。学校で使う教科書のほかにラジオ講座のテキストからも定期テストが出たので、テストの前はそれなりに勉強しました。その時にラジオ講座で勉強する習慣というか、スタイルができました。杉田先生のラジオ講座は社会人になって一時中断した時期もありますが、ずっと聞いています。

杉田敏氏略歴 1944年生まれ。66年青山学院大学経済学部卒業後、オハイオ州立大学に留学し修士号(ジャーナリズム)取得。「シンシナチ・ポスト」経済記者、米PR会社などを経てPR会社プラップジャパンの社長、会長を歴任した。約30年にわたりNHKラジオのビジネス英語講座の講師を務めている。

杉田氏 いまはそういう学校が多いようですね。中学生からラジオ講座を併用して勉強する仕組みを採り入れている。大学受験の予備校でも、私の実践ビジネス英語を聞くといいとすすめてくださるところもあるようです。お医者さんがよく聞いていたりということもあります。

―― 大人の英語の学び直しはどういう風にやればいいでしょうか。

杉田 大人が中学1年生や2年生の教材で学び直すのは間違っていると思います。日々現実的な仕事をやっている大人が向き合うのに現実的でないと思うからです。結局、面白くなくなってやめてしまう人がほとんどです。やはり大人は大人向けの材料で勉強しないといけない。あと自分の目線というか、実力より少し上のレベルを狙わないと実力は伸びません。

―― 文法中心の学習に問題はありませんか。

杉田 昔と違って、今は学校で逆に文法を教えなくなってきているとも聞きますが、それはそれで弊害があります。基礎を学ぶという点では、受験勉強であれなんであれ、ある程度集中して文法を学ぶのは意味のないことではありません。

―― ビジネスの現場では重要でしょうか。

杉田 会話をしていて、この人はきちんとした文法を使って話しているなというところが相手に伝われば、ある程度の尊敬が得られるのは確かです。

中村 もうひとつ大事なのは、まずは言い回しをフレーズで覚えて、その裏打ちとしての文法がどうなっているかを確認することだと思います。たとえば「さあ始めましょう」という表現にLet’s get started という表現がありますが、こうしたフレーズはまずはそのまま覚えて使ってみることが大事です。とかく日本の学校英語ではLet’s  get  started と言葉を別々に分解して考えがちですが、決まり文句としてそのまま覚えて、その後で文法を意識する方が実際に言葉を使うという点では重要だと思います。

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