サイバー空間の権力論

2016年6月6日

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 もはや日常茶飯事として日々生じる情報流出事件。中でもパスワードは広く関心の的となっている。1111などの単純なパスワードが問題であることは言うまでもないが、多くの複雑なパスワード管理はユーザーに負担がかかるのも事実だ。

 そんな中、パスワードに代わって身体を利用した認証技術開発が進んでいる。「生体認証」と呼ばれるこの技術は、単にパスワードの代替物というだけでなく、様々なサービスに転用可能なことから注目を集めている。今回は生体認証技術について考察したい。

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アップルはiphoneで指紋認証
グーグルも進める技術開発

 現在、多くの企業がパスワードを嫌っている。当然のことながら情報流出のリスクが高く、実際いつ盗まれてもおかしくないようなサイバー空間を我々は生きているからだ。現状ではパスワードに加えて「二段階認証」と呼ばれるシステムによって、企業はパスワードの脆弱性に対応することが多い。二段階認証とは次のようなものだ。例えばあるサービスにログインする際にメールアドレスとパスワードを打ち込むと、事前に登録した別のメールアドレスないしは携帯電話のショートメール宛に、ワンタイムパスワードと呼ばれる一回限り有効のパスワードが送られる。ユーザーはその一回限りのパスワード打ち込むことではじめてログインが可能となる。

 二段階認証はセキュリティレベルを向上させるが、やはり手間がかかるため、セキュリティを意識しないユーザーにとっては面倒なものである(そしてパスワード問題は根本的には解消されない)。そこで現在考えられているのが、生体認証技術である。

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