定年バックパッカー海外放浪記

2017年2月26日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

(2015.11.27-12.26 30日間 総費用12万円〈航空券含む〉)

中国人は中華料理が大好き

馬車で仏教遺跡群を廻る、壁に施された精緻なレリーフ

 (承前)そのあと白い寺院を見物していたら12時近くとなった。趙さんがドライバーに指示して近くの田舎食堂に一行をご案内。ご飯とオカズが数品選べるミャンマー家庭料理の庶民的定食屋である。

 例によって一つのテーブルに7人がひしめき合って座り騒々しくランチタイム。御一行様はローカルフードを完全にバカにしており散々にケチをつけている。「こんな不味いものを毎日食べていてよくも飽きないもんだ」というような感想を口々に述べている。しかし文句を言う割には全員バクバクと食欲旺盛に完食する。

遺跡は赤煉瓦をベースに構築されている、仏像のお顔も穏やか

 20年近く前の商社勤務時代に仕事で中国の取引先を上海のフランスレストランにご案内したことがあった。彼らは中国ではかなりの上層階級に属していたがフランス料理の味を全く理解できなかったようであった。

 友人の中国出身の奥様に聞いたことがある。中国人は中華料理が世界で一番美味しいと盲目的に信仰しており一般の中国人は西欧料理を食べても美味しさが理解できず、ましてやアジアなどのエスニック料理は下等(野蛮)な食べ物として見下しているというのだ。そのために一般的な中国人の団体旅行では世界中どこに行っても基本的には朝昼晩と旅行会社が提携している現地の中華料理店で食事するという。

マンダレーからパガンに向かうスローボートで一緒になったミャンマーの孫

中国人は価格調査が大好き

 食事が終わると土産物や衣類や小物類を売るテントが並んでいる並木道の木陰を散策することになった。6人は熱心に人形やTシャツ、木彫り、腰巻などの土産物を見て歩く。ミャンマーは中国のビジネスマンも大量に進出しており中国人観光客も多いので「非常便宜(フェイチャン・ピエンイ)」(めっちゃ安いよ)などと現地人の売り子は盛んにブロークンな中国語で声を掛ける。

 しかも「接受人民元」(人民元使えます)と看板を掲げている店が多く、電卓で人民元建ての数字を提示する。6人はそれぞれ商品を手に取り詳細にチェックする。まるで品質検査のように執拗に細部まで見たり叩いたりする。そして値段を確認してゆく。これを延々と繰り返すだけである。特に衣類、玩具、くつ、時計などの中国製品になると真剣に意見交換しながら品定めをしている。

お堂の頂上からイラワジ川を眺望。ホワイト・テンプルも見える。

 聞くと最初から何も買う心づもりはないという。現地製の土産など何の興味もないし、誰かにあげても喜ばれない。土産は空港の免税店で欧米有名ブランドのブランディー、ウィスキー、タバコ、チョコレートなどを買う予定だという。

 それでは何のために熱心に品定めをしているかというと第一に中国国内と物価の比較をするためだという。仮に地元の雲南省における標準的価格の半分以下であれば中国製の衣類や靴などの実用品を買うこともあり得るという。

 日本で中国人が爆買いするのは品質が確実(偽物でなく本物)な中国人羨望の日本のブランド品が買えるからである。他人に自慢できるブランド品でなければ買う意味がないのである。タイやマレーシアでも中国人観光客は溢れているが爆買いをしているのを見た記憶がない。

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