70点の育児入門

2017年4月11日

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質問:初めて卵を食べたとき、口の周りに少し湿疹が出ました。それ以外の症状はありませんでしたが、アレルギーなのでしょうか。小児科を受診した方がよいでしょうか?

答え:口の周りに出る湿疹はアレルギーとは限りませんが、心配なら受診を。自己判断で卵を食事から除去するのは栄養バランスを損なうことになりかねないので、医師と相談して進めましょう。

石橋涼子(いしばし・りょうこ)
東京大学医学部卒業。大学での研修の後、NICU、総合病院、障害児施設などに勤務。1996年からまつしま産婦人科小児科病院(現・まつしま病院)小児科部長、2005年1月に東京・江戸川区小岩に石橋こどもクリニックを開院。

答える人 石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)

 口の周りのブツブツはいろいろな原因でできます。アレルギーのこともありますが、よだれによるかぶれのこともあります。口の周りの軽いブツブツの他に症状がないのなら、アレルギーであっても症状は軽いといえます。

 乳幼児の食物アレルギーは卵、それも卵白によるものがいちばん多いのですが、卵白に含まれるアレルゲン(アレルギーの原因になる)タンパク質には加熱によって構造が変わり、アレルゲンではなくなるものがあります。生や半熟は食べられなくてもよく加熱したものは食べられる人が多いのはこれが理由です。全卵は食べられなくても十分加熱した卵黄なら食べられるということも多くあります。

 またよくある誤解なのですが、卵でアレルギーが出るからといって、鶏肉でもアレルギーが出るわけではありません。これは牛乳と牛肉の関係でも同様のことがいえます。アレルゲンの除去についてはあくまでも医師と相談して進めていかないと、必要な栄養素を摂取することが難しくなります。「疑いがあるから」「似たような食べ物だから」と自己判断で除去するのは避けましょう。卵に限らず、子どもの成長発達の観点からは、アレルゲンの除去は必要最小限にするのが原則です。

 小さい子どもに多い卵や牛乳のアレルギーは、成長につれて軽くなり、食べられるようになることも少なくありません。また、食物アレルギーのお子さんをお持ちの方はよくご存知だと思いますが、ごく少量の摂取から始めて少しずつ食べる量を増やしていき、最終的に食物アレルギーを克服することを目指す「経口免疫療法」もひろがっています。つまり食物アレルギーは「絶対治らない」ものではありません。とはいえ経口免疫療法は医師の指導のもと、お子さんの体調を見極めながらゆっくりと段階的に進めないとリスクの高い治療法になってしまいます。医師と相談しながらすすめましょう。

  
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